善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

エチオピア旅行記⑪ ダナキル砂漠と北エチオピア世界遺産周遊

旅行8日目、ラリベラ滞在2日目の1月17日(日)午後は、ナクタラブ教会を見学したあと、昔ながらの伝統的な生活を営む人口2000人ほどのラリベラ村を“突撃”訪問。
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円形で木と藁でつくった家は「ゴジョ」と呼ばれる伝統家屋だ。
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中に入って天井を見上げる。“用の美”とでもいおうか、渦巻き模様が美しい。
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石と土の壁もあった。
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村の女性が地酒をつくっていた。
「アケレ」というそうで、鉄板にクレープ状のものを焼いていたが、これを発酵させてつくるのだろうか?
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この日、村ではちょうど結婚式があるそうで、村をあげての準備が行われていた。
準備どころか、式場にはすでにたくさんのひとたちが集まっていて、インジェラを食べたり、「コロフィ」という地酒(ビールの一種らしい)を酌み交わしていた。
ついでにちょっぴりインジェラを食べさせてもらったが、これがいける!
レストランで食べたインジェラよりうまい。
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もうひとつついでに「コロフィ」もゴクリとやった。
見た目は不気味だったが、あっさり味で飲みやすい感じがした。
添乗員さんの「においをかぐだけ!」との警告にゴクゴク飲むのはやめたが、蜂蜜酒よりイケそうな味だった。
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町に戻り、歩いている途中に見たクリニックの看板。
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エチオピアは2010年の統計で、人口8432万人に対し医師の数は全国で1809人と極端に不足しているという(外務省資料)。それでも都会ではこうした民間のクリニックが増えているらしい。

日本に茶道の文化があるように、エチオピアではコーヒーで客をもてなすコーヒーセレモニーがある。といっても日本の茶道よりは気楽な感じで、客や友人を招いて世間話などをしながらコーヒーを楽しむもの。ただし、たっぷり時間をかけて、1~2時間続くという。
なにしろエチオピアはコーヒー発祥の地だ。エチオピアのコーヒー産地に「カファ」というところがあり、「カフェ」はその地名を由来にしているともいわれている。

あるご家庭の庭にお邪魔してコーヒーセレモニーを体験した。
セレモニーを執り行うのはその家の主婦。この日は去年結婚したばかりのまだ19歳という美人の若奥さんだった。
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庭には青草が敷かれている。エチオピアではカフェにも青草が敷かれていたし、のちに行ったティムカット祭でも道路一面に青草が敷かれていた。自然の香りを漂わせて清涼感を醸し出すとともに、縁起もいいのだろうか。
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用意されていたのは「レカボットゥ」と呼ばれるコーヒーカップを乗せる台(コーヒーテーブル)、火鉢、ポットなど。客はそれを囲むように半円形になって座る。

おいしいコーヒーは生豆から。
生豆を何度も洗う。
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平たいフライパンでコーヒー豆を煎る。それまでは普段着だった若奥さんも、ここからは正装に着替えていた。
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煎り上がったら、客に煎り具合を見せて香りをかがせる。
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煎り上がった豆を「ムカチャ」と呼ばれる木の臼と「ズナズナ」と呼ばれる杵(鉄の棒だった)で砕いて粉にする。
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「シャバサ」と呼ばれるコーヒーポットに粉とお湯を入れ、煮る。
煮えたらカップに注いで客に供する。つまみはなぜかポップコーン(定番らしい)。
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ふつうは三番煎じまで楽しむが、時間の関係で二番煎じまで。
今回の旅で飲んだコーヒーの中でいちばんおいしいコーヒーだった。
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夜はホテルのレストランで食事。
ユーラシア旅行社恒例の素麺が用意されていて、歓声があがった。
郷に入れば郷に従えで地元の料理がいちばんだし、どれもおいしいが、長い旅の間には日本の味もちょっぴり懐かしくなる。
重い素麺とツユを持ってくる添乗員さんも大変だが・・・。
(素麺を茹でるのは添乗員さん。ヨーロッパのように洗練された場所ではなかなか難しいが、添乗員が厨房に入れてもらえるなら素麺のサービスがあるという)