善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

千駄ヶ谷~表参道散歩+ワタリウム美術館

おとといの日曜日は散歩とそばを食べるのを兼ねて渋谷区神宮前のワタリウム美術館で開催中の『「ここより北へ」石川直樹奈良美智展』へ。

中央線千駄ヶ谷駅を下車したのは10時すぎ。外苑西通りを南に行く。
途中、キラー通り(正式名称は外苑西通り)に入ると、おしゃれな店が並んでいる。とともに古い民家も多い。新しさと古さが混在している街、という感じ。
ワタリウム美術館外苑西通り沿いにあって、これなら一本道で迷うことはない。
千駄ヶ谷駅から美術館までブラブラ歩いても30分かからない。

途中にあった建築家の東孝光氏がたしか自分が住むために設計した「塔の家」。狭小でもちゃんと住めるのを証明しようと建てられた家。
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ワタリウム美術館はさまざまな人の顔で覆われていた。
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道路を隔てた向かいには巨大な目がのぞいている。対抗しているのか?
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「ここより北へ」石川直樹奈良美智展。

写真家・石川直樹現代美術家奈良美智の2人が、青森、北海道と旅をして、サハリンにまで足をのばした。旅行中に撮影した写真を展示する展覧会。二人の靴やリュックサック、本、レコードなどの身のまわりの日用品や、創作につかう道具なども飾られていた。

青森出身の奈良は以前からアイヌ語に興味を持っていたようで、「青森県と北海道のアイヌ語地名を訪ねてみようという、そんな思いつきから足を踏み出したのかもしれない」と語っている。

たしかに、たとえば北海道の知床の名前の由来は、アイヌ語の「シレトク」で、地山の先、あるいは地山の突き出たところを意味するというが、同じ語源を持つ「シレトコ」が青森県下北半島にあるという。

北海道・サロマ湖のサロマの語源はアイヌ語の「サオオマ」(葦のあるところ)だが、青森県の猿ケ森(さるがもり)も同じ語源だし、青森県の尻労(しつかり)はアイヌ語の「シッカリ(行き止まり)」が語源という。

つまり、アイヌの文化、あるいはアイヌの人々の生活の広がりは北海道のみならず本州にまで及んでいたのだろう。 

本展では示されていないが、アイヌ語は関東あたりまで広がっていて、「武蔵野」という言葉もアイヌ語が由来との説がある。

さらにアイヌの文化はサハリンにまで広がっている。2人が撮った写真を見ると、サハリンの女性が着る民族衣装は、何となくアイヌの民族衣装のデザインと似ている。
というより、アイヌ文化のルーツはもともとサハリン、あるいはシベリアあたりにあるのかもかもしれない。
サハリンの少数民族に「ニヴフ」族がいるが、シベリアのアムール川近くから移住してきたという。

そんなことを考えさせられる展覧会だった。

美術館を出たのはちょうど時分どき。しかし、このあたりで日曜日に営業しているそば屋は少ない。そのひとつが「川上庵」。きょうでたしか3度目の訪問。

ビールのあとは日本酒。長野の「芙蓉」をお燗してもらう。
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つまみは、鴨肉のたたき。
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シメジとナスのピリ辛炒め。
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〆は、クルミだれせいろそば。
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帰りは表参道を上がっていって原宿駅へ。

途中、何の店か定かではないが食べ物屋の入口に「納豆あります」の看板が出ていた。表参道では今、納豆がブームなのか?
表参道はすんごい人出。原宿駅方面から人が押し寄せてくる。
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表参道ヒルズ」でトイレを借りるが、わかりづらい。アプローチも迷路みたいで心寒くなる。安藤忠雄の設計というが公共デザインはイマイチ。
店の案内図を見ると、どれもカタカナでまるでわからない(これはオジサンだからしょうがない)。

SANAA」(妹島和世西沢立衛)設計による「Dior表参道」と、隣の日光東照宮風おみやげ屋との対比。
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