善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

リビア旅行記3

ワンカサ砂丘をめざす途中、砂集めをしようというので、ガイドのヌリさんがいろんな色の砂がとれる場所を教えてくれた。

サハラ砂漠の色といえば黄色っぽいキャメル色を思い浮かべ、実際に行ってみてもそんな色だったが、ヌリさんに教えられた場所に行って砂を掘ってみると、表面はキャメル色だが中からあらわれるのは白い色だったり、グレーだったり、中にはカレー色の砂もあった。ナント掘る場所によって色が違う!
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ガイドのヌリさんがカレー粉色の砂で絵を描いてくれた

車はさらに進んで行って、いよいよまるっきり草木も生えていない砂漠地帯に入る。サハラ砂漠はすべてが砂漠ではなく、ところどころに草や木が生える土漠地帯もあれば、砂漠だけのところもある。われわれが向かったのはワンカサ砂丘と呼ばれる広大な砂漠が広がる地帯。

まずはキャンプ設営地を探す。砂漠の地形は風がつくる。きょうは山だったところが、翌日は平らになったりしていて、サハラ砂漠を習熟しているガイドやドライバーでも、どこがキャンプの適地かは日によって違うから、行くたびに探さなければならない。

ようやくキャンプ地が決まり、好きなところを選んで各自が自分用のテントを張る。といったって最近のテントはワンタッチで、パッと開けばたちまちテントの完成。ただし、固定しようにも、いくら杭を打ち込んでも砂地のため簡単に抜けてしまうから、荷物の重みで飛ばされないようにする。
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キャンプ地で銘々が好きな場所を選びテントを張る

夜、星空は前夜のロッジで見た以上に美しく、天の川もクッキリ見える。
食後、小さなたき火を囲んでドライバーやガイドらとの歌と踊りの交流会。ガイドのヌリさんの腰を降り降りのベリーダンスのうまいこと。いつもはおとなしくニコニコしてばかりいるツアーポリスのマジデさんまで踊り出して、激しく腰を動かす。
バライバーたちは空のタンクを太鼓がわりに激しいリズムを刻む。
一方の日本側は「上を向いて歩こう」とか「青い山脈」とか、お上品なものばかり。

夜中に尿意を催しトイレに立つが、何しろ真っ暗で懐中電灯だけが頼り。遠くにいくのが面倒で、テントの近くで用を足す。以前、ユーラシア旅行社主催の同様のツアーで、夜中にトイレに行って迷子になり、朝になってようやく見つかった人がいたとか。

翌日は夜明け前から起き出して、砂丘を登る。待つことしばし。やがて東の方が白んできて、太陽が顔を出す。日の出の瞬間、いうべき言葉はない。
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広大な砂漠の中にいるのはわれわれだけ

朝食後は1日ひたすら4WDで砂漠を抜けてセブハをめざす。
きょうのドライバーは前夜のキャンプファイヤーでドラムを叩いていたエブラヒムさん。「ドラムが上手だったよ」というと、得意気な顔をしていた。

セブハのホテルに到着したのは夕方6時前。車から降りたときには、砂漠帰りがぴったりのホコリ高き姿だったに違いない。6人のドライバーと分かれるとき、自然と拍手がわき起こって、たった2泊3日だったけど、ともに苦労を分かち合った連帯感に包まれた。
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トイレは青空の下。また格別