善福寺公園めぐり

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きのうのワイン+映画「炎の戦線エル・アラメイン」

イタリア・ウンブリアの赤ワイン「トーディ・ロッソ(TODI ROSSO2018
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イタリア半島のほぼ中央に位置するウンブリア州
聖フランチェスコの町、アッシジがある州だが、アッシジの南30㎞ほどのところにあるトーディでつくられるワイン。ワイナリーはカンティーナ・トゥデルナム。
サンジョヴェーゼとメルロを溶け合わせ、ほどよい酸味とまろやかなタンニンのやさしい味。
 
ちなみに本日の料理のメインは、豚肉とトマトと、何と梅干し。
これがオイシイ!

ワインの友で見たのは偶然にもワイン産地と同じイタリア映画「炎の戦線エル・アラメイン」。NHKBS5月に放送したのを録画しておいたもの。
 
2002年の作品。原題「El Alamein」。
監督エンツォ・モンテレオーネ、出演パオロ・ブリグリア、ピエルフランチェスコ・ファビーノ、エミリオ・ソルフリッツィ、ルチアーノ・スカルパ、トマ・トラバッチほか。
 
2次大戦下、エル・アラメインでの戦線でドイツの同盟国として参戦したイタリア軍にスポットを当て、兵士たちの過酷な体験を描いた戦争ドラマ。
 
エル・アラメインはエジプト北部にあり地中海に面する地域。1942年、ここで行われた戦いはミッドウェー海戦などと並んで第2次大戦の転換点の1つといわれる。
当時、ロンメル率いるドイツ・イタリア軍は、北アフリカリビアからイギリスの植民地エジプトに向けて進攻していた。敗退続きのイギリス軍は態勢を立て直して反撃。19421023日、満月を利用してエル・アラメインのドイツ・イタリア軍陣地を攻撃。10日間余りにわたる激戦の末、決定的な勝利を収めた。
 この映画が公開されたのは2002年。エル・アラメインの戦いからちょうど60年がたっていた。
 
砂漠地帯で孤立したイタリア軍は防戦一方で、食物も水も不足してひたすら耐える日々。そこにやってきた大学生の志願兵の目を通して戦争の悲惨さが描かれる。

主戦場ではなかった南部地域のイタリア軍陣地が舞台だからか、派手な戦闘シーンより、本隊に見放されて物資は満足に届かず、真水が不足して顔を洗うときは砂で洗うという過酷な日常とか、瀕死のケガを負って十分な麻酔もないまま片足を切断され「おれの靴を返せ」と叫ぶシーン、不意打ちの爆弾で吹っ飛んだら耳しか残らなかったという兵士の哀れなどが描かれ、後半は戦いに破れてから焼けつく砂漠の中を敗走する姿がメイン。
戦争の現実が淡々と描かれていて、そのリアルさゆえに胸に迫るものがある。