善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

バッタの“おちょぼ口”実は単眼

金曜日朝の善福寺公園は快晴。きのうより気温は低めだが、秋らしい日和。

 

公園に着くと、葉っぱに張りつくようにしてシジミチョウ。

よく見ると翅の先がかなりケバケバしている。

飛び疲れたのかな?

 

上池をめぐっていると、カワセミがツィーッと飛んでいく。

こちらは飛び疲れることもなく元気そのもの。

縄張り争いはどうなったのか?

 

下池を1周していると、遠くでウグイスの地鳴きが聞こえる。

そうか、ウグイスがやってくる時期になってきたのか。

 

再び上池に向かう途中、バッタが葉っぱの上でヨタヨタ歩いている。

こちらは歩き疲れたのか。

正面にまわってじっくり観察。

左右の複眼は緑色。

バッタには体色が緑色型と褐色型があるが、緑色型のバッタは複眼まで緑色になるのか。

左右の複眼の間のおなか中央に黒っぽいポッチがあるが、これは“おちょぼ口”ではなくて単眼だそうだ。

昆虫はたいがい左右の複眼のほか3つの単眼を持っていて、セミの場合は左右の複眼の間の頭頂付近に3つが集まっているが、バッタの場合は複眼の上にもあって離れて存在するらしい。

それはどうしてだろうか?

昆虫の複眼と単眼の役割は、複眼でほかの生きものの動きを判断して、単眼で光を感知しているといわれる。

バッタを観察していると、頭部を少し立てていることが多い。するとおなか側にも単眼があった方が、明暗を判断するのに役立っているのかもしれない。

 

お茶の花が咲いていた。

そばに実もなっているが、実は去年の今ごろ咲いた花からできたもの。

1年遅れの時間差で花と実が命のリレーをしている。

 

サザンカの花も咲き出していた。

とてもよく似ている花にツバキがあるが、ツバキが12月ごろの冬になって咲き出すのに対して、秋の今ごろから咲くのがサザンカサザンカの方が咲くのが早い。

サザンカはじつはツバキの漢名。漢字表記の「山茶花」は中国語のツバキ類一般を指す「山茶」に由来するのだという。

ではツバキ(椿)は?という、漢字の椿は中国では霊木の意味で、ツバキという意味は後世になって日本でいわれるようになったもので、ツバキの代表的品種であるヤブツバキの漢名は「紅山茶」だそうだ。

いずれもお茶に関係していて、同じ仲間。

実が熟すのも、お茶と同様に1年遅れの翌年の秋という。