善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

夏に咲くサネカズラの花

土曜日朝の善福寺公園は晴れ。風が弱く、蒸し暑さひとしお。

 

上池を半周して下池に向かっていると、道端でウエストがチョーくびれたハチを発見。

くびれ具合からしてトックリバチの仲間のようだ。

帰って図鑑で調べたら、どうやらドロバチの仲間のスズバチのようだ。

スズバチは、鈴のような形をした壺状の巣をつくることからこう呼ばれる。

前にまわってみると、真っ黒の複眼が不気味だった。

 

下池をめぐっていると、池の淵でウズグモが渦状の隠れ帯をつくっていた。

本人はというと、渦に隠れて身を潜めている。

まるで池の上に浮いてるみたい。

 

高い木の上でアオサギが首を伸ばしていた。

仲間がやってくるのを待っているのか。

 

ゴマダラチョウのさなぎを見つけた。

葉っぱに擬態しているので、よほど注意して歩いてないと見つからないだろう。

 

池の上ではアオサギが日光浴でもしながら毛繕いしている様子。

のどを震わせているのはエサを飲み込む練習か。

 

ゴイサギの親子かな?

右のゴイサギの子ども(ホシゴイ)を、左の成鳥が優しく見てるみたい。

ただ並んでいるだけかもしれないが。

 

下池を1周して再び上池へ。

すね毛をたくさん生やしたクモが葉っぱの上でジッとしていた。

ササグモのオスのようだ。

メスは腹部が頭胸部より大きいが、オスは腹部が頭胸部より小さいのが特徴。

何より頭の先に黒いグローブみたいなのがある。

これは触肢で、オスの触肢はここに精子を溜め込んで交接器の役割も持っていて、繁殖のためのメスとの交接(クモは交尾とはいわない)のときに使われる。

 

公園の隣の屋敷林からサネカズラ(実葛)が伸びてきていて、花を咲かせていた。

サネカズラは常緑のつる性の植物で、夏の今ごろ垂れ下がるようにして花が咲き、秋になると実がなる。

おもしろいのは花の形。

サネカズラは雌雄異株で、けさ見たのは雄花。

花の中央に赤い実のようなのがあるが、これは雄しべの集合体という。

白い糸みたいなのが対になってたくさんあるが、これは雄しべの葯で、ここから花粉が出る。

サネカズラはふつうは雌雄異株だが、まれに雌雄同株もあるという。

あすは雌花を探してみよう。

 

だんだん日差しが強まっていくと、チョウがたくさん飛んでいた。

真っ黒なアゲハがヒラヒラ舞っていて、地面におりて翅をばたつかせながら吸水していた。

吸水行動をするのはオスのみといわれる。

 

公園から帰ろうとしたら、電線にエナガがとまった。

すぐに公園の中に飛び込んでいった。

9月になって、暑さは真夏と変わらないが、夏の間は姿を見せなかったエナガなどの小鳥たちをよく見るようになった。

鳥たちは季節の移ろいを知っているのだろうか。