善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+映画「ショコラ」

エノテカ直送の赤ワイン6本シリーズ第5弾の3本目は、アルゼンチンの「ロ・タンゴ・マルベック(LO TENGE MALBEC)2014」。
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マルベック100%の柔らかな口当たりのワイン。

アルゼンチンの首都ブエノス・アイレスから西へ1000km、アンデス山脈のメンドーサ地区でつくられるワイン。
アルゼンチンは標高が高く、昼夜の気温差により色濃く完熟したブドウが育つという。加えてアンデス山脈からの風の影響でブドウは乾燥し、1年を通して病害虫や腐敗の心配がないのだとか。おかげで殺虫剤や除草剤を必要としないオーガニックでナチュラルなワインができるのだという。

ワインを飲みながら見たのは、先日NHKBSで放送された映画「ショコラ」。
2000年というから今から15年前の作品。ラッセ・ハルストレム監督、ジュリエット・ビノシュジョニー・デップ主演。
村のおばあちゃん役で出ていた女性(ジュディ・デンチ)、どこかで見たことがあると思ったら007シリーズのジェームス・ボンドの上司Mの役をしていた。

物語は、古くからの伝統が根付くフランスの小さな村に謎めいた母娘がやってきて、チョコレート・ショップを開店する。
厳格なこの村に似つかわしくない甘い味のチョコ。しかも村は断食の最中で甘いものなど御法度のはずだが、母ヴィアンヌの客の好みにあったチョコを見分ける魔法のような力で、村人たちはチョコの虜になっていき、厳格な元貴族の村長との軋轢は深まるばかり・・・。

甘いファンタジーかと思ったら、古い価値観にしばられない自分らしい生き方をめぐる重い話だった。

この映画を見て、イスラム教のラマダンと同じようにキリスト教にも断食の期間があることを知った。
断食は仏教にもあり、千日回峰行における断食はよく知られているが、一般の信者が行うわけではない。
一方、イスラム教では、ラマダン月にすべての信者が断食を行い、信仰を深める。
キリスト教でもラマダンと同じような断食の習慣があるようだ。
復活祭前の準備期間を四旬節といって、40日間にわたって断食を行う。これはイエスキリストが荒れ野で40日間断食をしたことに由来していて、それにならって40日の断食という習慣が生まれたという。

ちょうど四旬節の断食の時期にチョコづくりの親子は村で店を開いたので、騒動に発展したわけだが、四旬節の断食は今も一般的なのだろうか。