3時間半ほどかかってウィーン駅に到着。ここで電車乗り放題の72時間チケットを買い、14時すぎにホテルにチェックイン。
この日から滞在するホテルは、コンチェルトハウス向かいにある「アム・コンチェルトハウス」というホテル。
この日から滞在するホテルは、コンチェルトハウス向かいにある「アム・コンチェルトハウス」というホテル。
ホテルに荷物を置いて路面電車(トラム)で南に向かい、ベルヴェデーレ宮殿の上宮にある絵画館をめざす。ここではグスタフ・クリムト、エゴン・シーレ、オスカー・ココシュカなど19世紀末に活躍した画家たちの絵を堪能できる。
中でも世界最大といわれるのがクリムト・コレクション。そのハイラントは「接吻」と「ユーディット」。
「花嫁」という作品にも心ひかれた。
クリムトの絶筆で、未完成のままアトリエに残されていたという。官能美あふれるクリムトの絵だが、女性の肌の色を見ると、白色、黄色、水色、桃色、いろんな色が重ねられていて、けっこう大胆な描き方をしている。未完成ゆえか?
「花嫁」という作品にも心ひかれた。
クリムトの絶筆で、未完成のままアトリエに残されていたという。官能美あふれるクリムトの絵だが、女性の肌の色を見ると、白色、黄色、水色、桃色、いろんな色が重ねられていて、けっこう大胆な描き方をしている。未完成ゆえか?
シーレの絵で心に残ったのは「Death and the Maiden(死と乙女)」「4本の木」。
「4本の木」はシーレが亡くなる前年の1917年の作品。
ゴッホの風景画もあって、1890年に描かれたあれほど横長の絵は初めて見た。
「4本の木」はシーレが亡くなる前年の1917年の作品。
ゴッホの風景画もあって、1890年に描かれたあれほど横長の絵は初めて見た。
フンデルトヴァッサーは奔放な色彩を駆使する画家であり、自然との共生を訴えたエコロジスト・建築家でもあった。日本にもなじみが深く、日本人女性と結婚したこともある。
自然を愛した彼は、建築でも自然への回帰を唱え、曲線を多用した独自の様式を編み出した。彼の作品を展示したクンスト・ハウス・ウィーンはカラフルな外観。彼のデザインによるもので、屋上や二階のテラスには木が生えていて、窓からも緑が突き出ていて、建物と自然が渾然としている感じ。中に入ると、床もカーブを描いて盛り上がっている。
しかし、より緑と一体化しているのは、近くにある「フンデルトヴァッサー・ハウス」と呼ばれる集合住宅だろう。やはりフンデルトヴァッサーのデザインで、外観しか見られなかったが、曲線を主体にカラフルに色が塗られていて、単に建物に木を植えるという発想ではなく、建物から自然に木が生えてきているようだ。
フンデルトヴァッサーはかつてこういた。
「自然に唯一存在しない線は直線である。自然の造形はすべて柔らかな曲線で形づくられており、同じものは存在しない」
しかし、より緑と一体化しているのは、近くにある「フンデルトヴァッサー・ハウス」と呼ばれる集合住宅だろう。やはりフンデルトヴァッサーのデザインで、外観しか見られなかったが、曲線を主体にカラフルに色が塗られていて、単に建物に木を植えるという発想ではなく、建物から自然に木が生えてきているようだ。
フンデルトヴァッサーはかつてこういた。
「自然に唯一存在しない線は直線である。自然の造形はすべて柔らかな曲線で形づくられており、同じものは存在しない」
同じような発想をする建築家としてガウディを思い出す。日本の伊東豊雄の作品にも曲線が用いられている。
そういえばクンスト・ハウスに飾られていた建築模型に、丘を上っていくといつの間にか住宅の屋根になってしまうような感じのがあったが、伊東豊雄の作品にも、丘のような形をした屋根がある岐阜県各務原市の葬祭場があった。
そういえばクンスト・ハウスに飾られていた建築模型に、丘を上っていくといつの間にか住宅の屋根になってしまうような感じのがあったが、伊東豊雄の作品にも、丘のような形をした屋根がある岐阜県各務原市の葬祭場があった。
本当に人間にやさしい建築を考えていくと、それは曲線となり、自然の造形へと向かっていくものなのだろうか。
なお、翌日の夕方、オペラを観るため会場に行く途中、地下鉄の乗り換え駅でフンデルトヴァッサーのもう1つの作品を発見。
地下鉄U4とU6の乗り換え駅シュピッテラウの目の前にあるゴミ焼却施設で、まるでテーマパークのパビリオンを思わせる派手で奇抜な建物。壁にリンゴが描かれていたり自由奔放なデザインで、一見するととてもゴミ処理施設には見えない。しかしここはダイオキシンの発生量を抑えた焼却設備や排熱を地域暖房に利用するなど、中身はとても機能的なんだとか。
ちなみに、日本にもフンデルトヴァッサーの作品がいくつかあり、その1つが大阪・此花区の舞洲にあるゴミの焼却施設。ところが、今では税金の無駄使いの代表としてヤリ玉にあがっているという。
地下鉄U4とU6の乗り換え駅シュピッテラウの目の前にあるゴミ焼却施設で、まるでテーマパークのパビリオンを思わせる派手で奇抜な建物。壁にリンゴが描かれていたり自由奔放なデザインで、一見するととてもゴミ処理施設には見えない。しかしここはダイオキシンの発生量を抑えた焼却設備や排熱を地域暖房に利用するなど、中身はとても機能的なんだとか。
ちなみに、日本にもフンデルトヴァッサーの作品がいくつかあり、その1つが大阪・此花区の舞洲にあるゴミの焼却施設。ところが、今では税金の無駄使いの代表としてヤリ玉にあがっているという。
夕食はクンスト・ハウスからトラムで4つめのシュヴェーデンプラッツ近くにある「グリッヒェンバイスル」というレストラン。
日本人の客が多いのだろう、日本語のパンフレットがあって、それによるとこの店の建物の記録は1447年にさかのぼり、1500年ごろからレストランを始めているという。日本でいったら室町時代のころだ。
ウィーン最古のレストランとして多くの芸術家、政治家、有名人が訪れ、中でもベートーヴェン、シューベルト、ワーグナー、シュトラウス、ブラームス等の音楽家、マークトゥエイン、ツェッペリンなんかもこの店でイッパイやっているという。
ここで食べたのがウィーンの名物料理の「ウィンナーシュニッツェル」。要するに日本でいうカツレツだが、多くは子牛の肉でつくるというがここでは豚肉だった。
絶品だったのがフォアグラのテリーヌ。
出てきたテリーヌを見ると真っ白。カモの脂なのだろうか、その下にフォアグラがある。ところがこの真っ白な脂っぽいのが少しも脂っぽくなく、口の中でテリーヌと絶妙のハーモニーを醸し出す。ビール、ワインが進むこと進むこと。
出てきたテリーヌを見ると真っ白。カモの脂なのだろうか、その下にフォアグラがある。ところがこの真っ白な脂っぽいのが少しも脂っぽくなく、口の中でテリーヌと絶妙のハーモニーを醸し出す。ビール、ワインが進むこと進むこと。
いい気持ちになってトラムに乗り、スタッドパークで降りて、そこから歩いて数分のホテルへ。とにかく最後は毎日飲んでる。