木曜日朝の善福寺公園は曇り。その後は日が差してくるが、北風が冷たい。
けさの上池のカワセミは、まずはいつものエサ場に若いB2くんらしきオス。
池をめぐるがメスらしい姿はなく、いつもの端っこに、池に背を向けた三郎くんらしいオス。
どこか背中が寂しい。
下池に向かっていると、水辺で水でも飲んでいたのか、モズがすばやく枝に飛び移った。
このあたりをテリトリーにしているオスのようだ。
盛んに下をにらんでいる。
エサを探しているのか。
下池をめぐっていると、いつも同じ場所で同じ恰好をしているアオサギの飾りバネが揺れていた。
下池を1周してふたたび水場に差しかかると、キセキレイが土手にあいた穴に首をつっこんでいた。
その後もエサを探して垂直の土手を伝っていく。なんて起用。
やがて水辺を移動しながらエサを探していた。
ふたたび上池に戻ると、さきほども端っこにいた三郎くんが同じようなエリアにいる。
B2くんはどうしただろうと彼のエサ場に近づくと、何と、すぐそばにメスのH子がやってきていた。
右上がB2くんで、左下がH子ちゃん。
積極的なのはH子のほうで、しきりに何か訴えかけている。
愛の告白か?
H子は少しずつB2くんに接近していくのだが、少しずつ離れようとするB2くん。
B2くんはメスには興味がないのか、それともわざと知らんぷりして相手をますますその気にさせる恋の駆け引きか?
B2くんが少し離れたところに逃げていくと、H子も追いかけていく。
下から見つめるH子の真剣なまなざし。毅然とするB2くん。
H子が何度も愛を訴えるものだから、「もうやめてくれよ」とばかりにH子を攻撃するB2くん。
それでもふたりは離れることなく並んでとまって、H子が訴えてる。
「私にはもうあなたしかいないのよ!」
一方のB2くんはというと、「まだその気になるのは早いよ。ぼくはもっと遊んでいたいんだ。青春を謳歌したいんだ。自由にさせてくれ」とでもいってるのか。
盛んにいい争うふたり。
「もういい、好きにして」とでもいったか、しびれを切らしたH子は飛び去って行った。
ひとり残ったB2くんは、複雑な思いでたたずむのであった。
「カワセミ愛の劇場・第一部」おわり。