善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン

サリーチェ・サレンティーノ・リゼルヴァ(Salice Salentino Riserva)2011。
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ワイナリーはレオーネ・デ・カストゥリス(Cantina Leone de Castris)。イタリア南部プーリア州サレントの赤ワイン。
サレントを代表するネグロアマーロ種(Negroamaro)を主体に、黒ブドウのマルヴァジア・ネーラ種(Malvasia Nera)を合わせ、1年以上オーク樽で熟成させたんだとか。

宣伝文句に「深い赤色とフルーティーな香りが特徴的。見た目以上に飲みやすく、甘酸っぱい果実味がのどに広がり爽やかな後味が食欲を刺激する」とあるが、たしかに飲みやすく、スルスルッと飲める。

イタリアの国土はよくブーツに喩えられるが、「かかと」の部分に位置するのがサレント半島を中心としたプーリア州南部サレント地方。平野部が多く、山岳地域がほとんどないことで知られ、ローマ帝国支配の後は東側最南端という場所柄もあり、東方から、あるいは南方の勢力からの影響を受けてきたという。

プーリア州といえば、「トゥルッリ」と呼ばれる伝統的な家屋が並ぶアルベロベッロ。白壁に円錐形の石積み屋根を載せたこの家屋は16世紀から17世紀にかけて、開拓のために集められた農民によって造られたもの。その当時、この地はスペインの支配下にあり、農民たちは痩せた大地のなかでもすぐに手に入る石灰岩を使って、接着剤や釘を使わずに知恵と工夫で頑丈な建物を生み出した。それがトゥルッリだったという。
テレビで見た美しい風景にひかれて、何年か前、この地を訪ねたことを思い出す。