善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

その虫の名は「芸者」

金曜日朝の善福寺公園は晴れ。雲あり。涼しい。

枝にちっちゃな虫が止まっている。最初チョウかと思ったが、よく見ると違う。
アオバハゴロモという昆虫。漢字で書けば「青羽羽衣」。なるほど青い羽衣をまとったように見える。
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この虫、実はセミの仲間で、葉っぱを食べるのではなく樹液を吸って生きているという。
学名がナント「Geisya」つまり「芸者」。

Geisya属というのがあって、イギリスのG.W.Kirkaldyという昆虫学者が1900年、27歳のときに命名したのだとか。
1900年といえば19世紀最後の年であり、ヨーロッパではJaponismブーム。それで、「ニッポンの芸者のように美しい」というのでGeisya属が誕生し、アオバハゴロモもその“名誉”に浴したのだろうか。

ちなみに、Kirkaldyという人は洒落っ気が強かったのか、ほかにも「Marichisme」という属名の命名者でもあり、これは「Marie kiss me」にひっかけて「マリーよ、キスしておくれ!」という意味ではないかというので物議を醸したとの逸話が残っている。

すぐそばに、シッカと葉っぱにしがみついているような虫。
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