善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

紅白のミズヒキ

月曜日朝の善福寺公園は快晴。朝から日差しが強く暑いが、木陰が涼しいのが救い。

公園のあちこちでミズヒキの花が咲いている。
タデ科多年草で、小さな花が紐のような細い茎に咲く様子が贈答などで使われる紅白の水引に似ているというのでこの名がついた。
たしかに、花をよーく見ると、つぼみの外観は赤色だが咲いた花を見ると1輪1輪が紅白に色分けされている。
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日本原産で、日本以外では中国、ヒマラヤあたりで自生しているのみという。

それなら昔から知られた植物かというと、「万葉集」にはミズヒキは登場しない。
それもそのはず、ミズヒキの語源である「水引」が登場したのはそれほど古い時代ではない。一説によると、遣隋使の小野妹子が隋から帰った際、同行した答礼使が持参した貢ぎ物に結ばれた紅白の麻紐があり、そこから宮廷への献上品には紅白の麻紐で結ぶ習慣が生まれ、室町時代に麻紐の代わりに紙縒りに糊水を引いた水引になった、と「語源由来辞典」にある。
小野妹子飛鳥時代の5~6世紀の人だが、「水引」という呼び名がついたのはどうやら室町時代になってからのようだ。

とすると、それ以前はミズヒキは何と呼ばれていたのだろうか。