「第1まぶた」はわかるとして、「第3」があるからには「第2」があるはずだが、上のまぶたが「第1」で、下のまぶたが「第2」とわかって、まずは納得。人間だって、番場の忠太郎じゃないが「上のまぶたと下のまぶたをピッタリ合わせる」から、「第1」「第2」は持っている。
ちなみに鳥は普通、下のまぶたを上に閉じるのだとか。その理由は「天敵を早く見つけるため」という。
人間は・・・、瞬きするとき、上のまぶたを閉じている気がする。いや上下同時か?
人間は・・・、瞬きするとき、上のまぶたを閉じている気がする。いや上下同時か?
問題は「第3のまぶた」だが、「瞬膜」と呼ばれ、「第3眼瞼(がんけん)」とも呼ばれるそうだが、もともと脊椎動物全般に備わっていて、哺乳類では退化してしまっているという。人間には、目頭のあたりに半月型の痕跡があるのだとか。
鏡を見ると・・・、なるほど。
鏡を見ると・・・、なるほど。
瞬膜は爬虫類や鳥類にはあり、鳥類の場合、まぶたの下にある。水鳥では透明の薄い膜となっていて、水中で目を保護するとともに、エサを発見しやすくしているという。特にカワセミのように上空から魚を捕らえる鳥の場合、瞬膜は偏光フィルターの働きをしていて、水面の反射を防いで魚を発見しやすくしているという。
また、水の中を潜る種類のカモなどの瞬膜はレンズのようになっていて、水中メガネの役目も果たしているようだ。
また、水の中を潜る種類のカモなどの瞬膜はレンズのようになっていて、水中メガネの役目も果たしているようだ。
狩猟して生きる鳥の場合、エサを逃がさないためには一瞬の瞬きも許されない。それでも目は生きるために大切なものだから、瞬きせずかつまた目を守るため、「瞬膜」という機能を発展させたのだろう。
そういえば以前、オリンピックに出場するスキーの滑降のトップ選手の映像を見たとき、最大傾斜45度の斜面を一気に下っていくとき、ほとんど瞬きしていなかった。生身の身体で時速160㎞もの速さで滑るのだから、0コンマ何秒であっても目からの情報量が欠かせないのであり、わずか1回の瞬きも大きなロスになってしまう。通常人間が瞬きするのは1分間に20回程度で、滑降ではわずか1回、剣道では4回、卓球では5・5回というデータがあるそうだ。
鳥は瞬きをしないことで、自然の中で生き抜いているのだろう。
鳥は瞬きをしないことで、自然の中で生き抜いているのだろう。
鳥は、生きものの中で唯一、死んだとき自然に目を閉じるのだという。
生きるために開け続けた目を、永遠の眠りに就くときにはじめて、心置きなく閉じることができるのだろうか。
生きるために開け続けた目を、永遠の眠りに就くときにはじめて、心置きなく閉じることができるのだろうか。