善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きょうのゲゲゲの女房 もう1人の主人公

けさの善福寺公園は晴れ。家を出るとき「秋近し」と思ったが、歩いて数分で「やっぱり夏だ」
上池のほとりにアオサギ。やがてスイレンの方へ飛んでいく。

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きょうはカワセミの姿はなし。
セセリチョウを探すが、高いところにいるので「イチモンジセセリ」か「チャバネセセリ」かの見分けはつかず。

きょうの「ゲゲゲの女房」(第136回)はなかなか秀逸だった。シリーズのもう1人の主人公は「イイイの女房」の戌井(梶原善)の妻、早苗(馬渕英俚可)かもしれない。

“妖怪ブーム”が過ぎ去って漫画の注文がぱったり来なくなり、虚無感を抱く茂(向井理)。気を揉む布美枝(松下奈緒)。そこに、北西出版の戌井が訪ねてくる。

戌井は貸本時代の漫画家仲間であり、その後、貸本漫画の出版社を興し、儲からなくても「漫画バカ」を自称して出版を続けるが、結局、経営難で漫画から撤退。今は軽印刷でなんとかしのいでいるという。

女房の早苗のセリフがいいねぇ。
ピーナツをツマミに、しけた顔でウイスキーを飲んでいる亭主(戌井)に、早苗はいう。
「やったらいいじゃない、漫画の仕事」
戌井が出てきたはじめのころ、漫画の仕事で赤字続きで、内職しながら何とか食いつなぐ生活に、「漫画なんか」と思っていた早苗だったが、いつしかそんな漫画に情熱を注ぐ夫や茂の姿に打たれ、理解者になっていた。

そんな女房に支えられ、ふたたび漫画の出版をはじめようとする戌井は、昔の茂の漫画には「何ともいえない熱いものを感じます」というが、「最近の水木さんの漫画、何か物足りないと思っていました」という。

「何かが足りない。何が足りないのか。それはわかりません。でも、これだけはいえます。ホンモノは消えない」

さらに戌井はいう。
「今のスランプを苦しんでください。そのうちきっと、突破口がひらけます」

苦悶する茂。
「オレは、何を見失っているんだ」

苦悶の先に未来がある。