善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+映画「初恋のきた道」

アルゼンチンの赤ワイン「カベルネ・ソーヴィニヨン(CABERNET SAUVIGNON)。
イメージ 1

写真はメイン料理が出る前のもの。
ちなみに本日のメインは網焼きステーキ。
ワイナリーはパソ・ア・パソ。スペイン語で「一歩一歩」という意味だとか。
飲みやすいワイン。
 
ワインの友で観たのはNHKBSで放送していた中国映画「初恋のきた道」。
 1999年公開。
 
監督チャン・イーモウ、出演チャン・ツィイースン・ホンレイ、チョン・ハオ、チャオ・ユエリンほか。
 
父の訃報を聞き、久しぶりに故郷の小さな村へ帰ってきた一人息子。彼の追想から、雄大な中国の自然を背景に、父と母のなれ初めである初恋の物語が始まる―。
紅いコーリャン」「あの子を探して」のチャン・イーモウ監督が、料理で恋心を伝える可憐な少女と、都会からやってきた青年教師の素朴な純愛を美しい映像で描くラブストーリー。
これが映画デビュー作となったチャン・ツィイーはこのとき19歳。
 
チャン・ツィイーの可憐な姿がしばしばアップでとらえられるが、主役は彼女とともに、黄色一色となった山村の秋の風景であり、厳しい雪の季節であり、何より村の道だった。
起伏のある農村の道の向こうから教育に志を持つ青年がやってきて、青年を一目見て恋をした娘は道の行き帰りで青年を遠くから見つめ、近づき、ついには夫となった青年が老いて亡くなると、夫とともにその道を再び帰ってくる。
原題は「我的父親母親」だが「初恋のきた道」の邦題もなかなかいい。邦題考案者に座布団1枚!
 
それほどドラマチックな展開があるわけでもなく、基本的には恋する娘の姿を美しい風景の中でひたすら追っている。
どうも物語の背景には当時の文化大革命の混乱があるみたいなんだが、映画ではそこのところはほとんど触れられない。しかし、それでも、チャン・ツィイーが可憐で美しく、秋の山村の風景が美しく、それだけで心揺さぶられる映画になるなんて。
映像こそ命である、これぞ映画らしい映画といえる映画ではないか。
 
ついでにその前に最近観た映画。
黒澤明監督による1957年の映画。シェークスピアの「マクベス」を戦国時代に置き換えた作品。能の様式を取り入れていて、「用心棒」では女郎屋の女将だった山田五十鈴が、能面のような武将の妻を演じていた。
今回は映像美の追求に全精力を使い果たしたのか、音声が聞き取れにくかったのが難点。
 
「パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー
1998年のアメリカ映画で、主演はロビン・ウィリアムス
ヴァージニア医大に通うパッチのクラスメイト、カリン(モニカ・ポッター)のセリフが耳に残った。
彼女は勉学一筋。パッチは入学当初から彼女に想いを寄せているんだが、男なんかに目もくれず医者になることをめざすカリンは、自分の過去を振り返りながらこう言う。
「窓の外に隠れている毛虫がうらやましかったわ。隠れてジッとしていれば、やがて美しいチョウの姿に変身できるのだから」
毛虫をそんなふうに見たことなかったものだから、このセリフが妙に心に残った。