アルゼンチンの赤ワイン「カベルネ・ソーヴィニヨン(CABERNET SAUVIGNON)。
写真はメイン料理が出る前のもの。
ちなみに本日のメインは網焼きステーキ。
ワイナリーはパソ・ア・パソ。スペイン語で「一歩一歩」という意味だとか。
飲みやすいワイン。
1999年公開。
チャン・ツィイーの可憐な姿がしばしばアップでとらえられるが、主役は彼女とともに、黄色一色となった山村の秋の風景であり、厳しい雪の季節であり、何より村の道だった。
起伏のある農村の道の向こうから教育に志を持つ青年がやってきて、青年を一目見て恋をした娘は道の行き帰りで青年を遠くから見つめ、近づき、ついには夫となった青年が老いて亡くなると、夫とともにその道を再び帰ってくる。
それほどドラマチックな展開があるわけでもなく、基本的には恋する娘の姿を美しい風景の中でひたすら追っている。
どうも物語の背景には当時の文化大革命の混乱があるみたいなんだが、映画ではそこのところはほとんど触れられない。しかし、それでも、チャン・ツィイーが可憐で美しく、秋の山村の風景が美しく、それだけで心揺さぶられる映画になるなんて。
映像こそ命である、これぞ映画らしい映画といえる映画ではないか。
ついでにその前に最近観た映画。
「蜘蛛巣城」
今回は映像美の追求に全精力を使い果たしたのか、音声が聞き取れにくかったのが難点。
「パッチ・アダムス トゥルー・ストーリー」
1998年のアメリカ映画で、主演はロビン・ウィリアムス。
彼女は勉学一筋。パッチは入学当初から彼女に想いを寄せているんだが、男なんかに目もくれず医者になることをめざすカリンは、自分の過去を振り返りながらこう言う。
「窓の外に隠れている毛虫がうらやましかったわ。隠れてジッとしていれば、やがて美しいチョウの姿に変身できるのだから」
毛虫をそんなふうに見たことなかったものだから、このセリフが妙に心に残った。