善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+「甘い生活」

チリの赤ワイン「エノテカカベルネ・ソーヴィニヨンENOTECA CABERNET SAUVIGNON)2016」
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チリのワインメーカー、モンテス社がワイン輸入会社のエノテカのためにセレクトしたワインという。
カベルネ・ソーヴィニヨン100%。
くせがなくとても飲みやすいワイン。

ついでに何日か前に飲んだ赤ワイン。
ジービー・56・シラーズ(GB 56 SHIRAZ)2015」
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オーストラリアのワインで、シラーズ100%。

ワインの友で観たのはNHKBSで放送していた1959年のイタリア映画「甘い生活」(原題はLa dolce vita)。
日本公開は1960年。監督フェデリコ・フェリーニ、出演マルチェロ・マストロヤンニアニタ・エクバーグ、アヌーク・エーメほか。

高校生ぐらいのとき、やはりフェデリコ・フェリーニ監督の「ボッカチオ'70」や「8 1/2」なんかとともにこの映画を見た記憶があるが、頽廃的?雰囲気ばかりが鼻について少しもおもしろいとは思わなかった。
しかし、あれからウン十年たって改めて見てみると、なかなか考えさせる、深い内容の映画だなと思った。
映像がすばらしい。(ちなみにモノクロ)
ニーノ・ロータの音楽がときに不思議なメロディを奏でていて、美しい。
マルチェロ・マストロヤンニがとにかく若くてカッコイイ。(このときマルチェロ35歳)
トレヴィの泉で戯れるアニタ・エクバーグの豊満ボディがスゴイ。
アヌーク・エーメの目が大きい。

ラストシーンが心に残った。
1950年代後半の上流階級と呼ばれる人々の生きる指針もモラルも欠如した甘美ではあるが不毛な日々に身をゆだねる主人公のマルチェロが、一度は自分に目覚めようとするが結局は自堕落な生活にもどっていく朝、海岸でかつて会ったことのある少女と再会する。
入江に隔てられた向こうから、少女は盛んに身振り手振りで何かを語りかけるが、マルチェロは首を振る。
「聞こえないんだよ」
仲間の女が声をかける。
マルチェロ、行くわよ」
彼は行ってしまう。
笑顔で手を振り続ける少女。
そこで「Fin」。

マルチェロの「聞こえないんだよ」というセリフに潜むものとは・・・?