物語は小林セキの語り口調で進んでいく。
読み出したら涙が止まらなくなる。
母の愛の深さを知る。
決して電車の中や人前では読めない本。一人っきりで読むのを勧める。
読み出したら涙が止まらなくなる。
母の愛の深さを知る。
決して電車の中や人前では読めない本。一人っきりで読むのを勧める。
小説を読むと、多喜二が生まれ育った小林家は貧しかったけれどもとても明るくてやさしさに満ちた家庭だったことがわかる。
多喜二自身もユーモアに満ちた人だった。
そんな家庭で育ったからこそ、成長してからも正義を正義と思い、その信念を曲げずに人生を貫くことができたのではなかったか。
特高警察の虐殺により、わずか29年の人生だったが・・・。
多喜二自身もユーモアに満ちた人だった。
そんな家庭で育ったからこそ、成長してからも正義を正義と思い、その信念を曲げずに人生を貫くことができたのではなかったか。
特高警察の虐殺により、わずか29年の人生だったが・・・。
小説の本筋とは関係ないが、なるほどなと思ったカ所があったので記しておく。
「おセキ、日本にはな、やおよろずの神さまがおいでになってな。便所には便所の神さま、かまどにはかまどの神さま、山には山の神さま、海には海の神さま、どっち向いたって神さまばかりだ。粗相(そそう)のないように、鳥居の前では必ず手を合わせたり、お辞儀をするもんだ」
日本人は人に会うとすぐに頭を下げてしまうが、その理由がわかった気がした。