善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

トロールの森始まる

杉並区の都立善福寺公園とJR西荻窪駅周辺から善福寺のエリアを舞台にさまざなジャンルのアートを楽しむ「トロールの森」は今年で15年目。
3日から始まり、今月23日まで開催されるが、きのうの日曜日は「池の端遊歩音楽会」と「水車」を出展している栗田昇さんらによる野外トークイベントが行われた。

生まれも育ちも在住も善福寺の青山学院大学教授・鳥越けい子先生の企画&ナビゲートによる、善福寺池をめぐりながら音楽や詩の朗読、トークを聴く「池の端遊歩音楽会」も今年で7回目。
今年は第1回目から出演の声楽家・辻康介さんに加え、サックスの鈴木広志さん、踊り&チャンゴのチェ・ジェチョルさんを加えた豪華拡大バージョン。
縄文から古代、現代へとつながる善福寺池の音の風景に浸りながら池をひとめぐり。
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もうひとつのイベントは「水車」を出展している栗田昇さんらによる野外トークイベント。
栗田さんは大手自動車メーカーで車の内装をデザインする仕事をしていて、退職して造形作家になった人。
今回は持ち運び自在?の木製の水車を出展していて、池の端でくるくる回る水車が愛らしい。
トークイベントのゲストとして出席していたのがテナーサックス奏者の岡淳(おか・まこと)さん。聞くところによると高名なジャズ・サックス奏者らしい。
彼は「音楽水車」というのをやっていて、その関係で出席。
岡さんが奏でる篠笛と、栗田さんによる水車の音とのセッションが楽しかった。
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それにしても、ジャズ・サックス奏者の岡さんはなぜに水車に興味を抱き、それと音楽を融合しようと思い立ったのか?
話は30年ほど前にさかのぼり、学生時代、三鷹の「しんぐるま」という水車を見て、生活の営みの中から生まれた水車の凛とした美しさ、歯車の音やゴットンと聴こえる音、心地よいリズムに心を奪われたのが水車に興味をもったきっかけとか。

そこで彼の経歴を調べたら、一橋大学出身とのこと。とするならきっと彼は、水車を研究し「水土蘇生」を説いた室田武教授の教えを請うたに違いない。
そのあたりを岡さんご本人に聞こうと思ったら、池の端での篠笛の演奏中、目の前をカワセミがツイ~ッと飛んでいった。篠笛の音にひかれたのか、うるさかったのか。
ともかくカワセミを追っかけていって杭に止まったところをじっくり観察(写真はきのうの「カワセミ見返り美人の図」参照)。
やがて池の端遊歩音楽会がはじまる時刻となり、そちらに直行。岡さんとのおめもじは叶わなかった。ザンネン。

彼がやっている「音楽水車プログラム」はこちら。


岩手県の一ノ関で毎年イベントをやっているらしい。