善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

ヒガンバナの葉

日曜日朝の善福寺公園は晴れ。きのうきょうと連日の好天。

今年も11月3日から23日まで、公園の上池周辺を主会場に野外アート展「トロールの森」が開催される。
その準備がぽつぽつ始まっていた。

近くの桃井第4小学校の子どもたちの足型をとり、公園に“トロールの足跡”をつくるというスザンヌムーニーさんの作品。ただし、ただいままだ制作中。どんなふうに完成するだろうか?楽しみだ。
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やはり桃四の子どもたちと女子美の学生有志がコラボして、テラコッタで切り株をつくって「未来に続く道」。これもただいま制作中。
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アジサイの葉っぱに大型のハエが止まっていた。ゴミより葉っぱが好きなハエ。何というハエだろう?
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まだ秋だというのに、ツバキみたいな花が咲いていた。
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もう秋だというのに、スイフヨウ
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最近、公園に今まで見なかったスイフヨウが咲くようになってきた。

こちらはいかにも秋らしく、シュウメイギク
9月ぐらいからつぼみが出ていて「いつ咲くか」と待ちに待ってようやく咲いた。
民家の庭のシュウメイギクはとうに咲いているが、自然の中では今が咲きごろなのだろうか。
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漢字で書くと「秋明菊」。キク科ではなくキンポウゲ(金鳳花)科だが、秋に菊に似た花を咲かせることからこの名がついた。
中国原産で、古い時代に日本に渡来したという。

散歩仲間からヒガンバナの葉っぱがのびていると教えられた。
どこどこ?と探すと、ありました。
これがその葉っぱ。群生している。
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たしかにそばに花がしおれて倒れていた。
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ヒガンバナは秋のお彼岸のころ突如として茎を伸ばして咲く。いったいいつ葉を伸ばして咲くのだろう?と不思議に思っていたら、ヒガンバナは花と葉が別々の時期にあらわれるんだよと聞いて「ヘーッ」と思ったものだ。
花は葉を知らず、葉は花を知らず。それで花は会えぬ葉を想い、葉は花を想うというので、別名「相思花」という名前があることを知った。

ヒガンバナの葉は真ん中に白い線のようなのがあるのが特徴らしい。
この葉っぱも来年の3~5月ごろには枯れてきれいになくなってしまい、秋になると突如として茎がのびて花が咲くというわけだ。

じゃあいったい何のために葉っぱは群生してのびているのか、というと、葉っぱは精一杯太陽の光を浴びてエネルギーを吸収し、根っこの方に運んで鱗茎(りんけい)と呼ばれる球形の固まり(園芸用語では球根)をつくり、そこに養分を蓄える。
夏が近づいて、これ以上繁っているとせっかく蓄えたエネルギーを無駄に使ってしまうというので、葉っぱはいさぎよく枯れて、死んでしまう。
まるで細胞のオートファジーみたいだ。けなげな葉っぱ。
こうして花は、葉っぱが蓄えてくれた養分のおかげで美しく咲くことができる。
まさに葉は縁の下ならぬ地の下の力持ち、ということになろう。