善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

善福寺公園に鹿あらわる!?

木曜日朝、というか10月最後の31日朝の善福寺公園は晴れ。ここ数日はっきりしない天気が続いたが、けさは秋晴れ。

 

公園に着くと、対岸に鹿がいる!

白い壁というか幕の前でたたずんでいるみたいで、どこからやってきたのだろう?

不思議に思って対岸にまわると、なーんだ、木の板をくり抜いてつくった鹿だった。

それにしてもよくできている。

近くにはイノシシもいた。

イノシシ、鹿とくると、近くにチョウチョは?・・・いなかった。

3日から始まる国際野外アート展「トロールの森2024」の作品で、山本明斗・川本亮「動物たちの扉」。

作者はこう語っている。

「本作品は、善福寺公園の各所に点在する複数の「とびら」からなる。自然のなかに突如として現れる、鮮やかな色合いの扉には、東京の自然に住まう動物たちのシルエットが原寸大で浮かび上がる。本作品は見る者に、東京に息づきながらも人間の活動により追いやられ、ひっそりと暮らす動物たちの存在を喚起する」

なるほど。ただ板をくり抜いただけなのに、善福寺公園という緑の中だと、躍動する生き物としての存在感を感じる。

一見の価値あり!

 

池の真ん中には赤いジュウタン?

これも「トロールの森2024」の作品で、中尾紫香「みんなの事」。

本作についても作者の言葉。

「海を越え風に乗る様々な胸痛めるニュース。善福寺公園上池元睡蓮植生場の杭の内側を赤い布で覆う。ボートに乗らないと行くことのできない場所であるが、公園の周囲を歩くと目に入る赤い布は、少し遠くの場所で起こっている出来事と同じように感じる。他人事や私事ではなく、「みんなの事」になれば、これらの出来事が解決に向かうことを願って」

 

作品のそばにカワセミが飛んできた。

 

マユミの実が割れて、中から赤いタネが顔をのぞかせていた。

 

きのうの雨によるものか、ギンナンがたくさん落ちていた。

 

空を見上げると、けさはいい天気で、細いすじのような雲。

すじ雲かな?いったい何雲だろうか?

帰って調べたら、「毛状雲(もうじょううん)」というらしい。

雲の分類は世界気象機関(WMO)が刊行した「国際雲図帳(INTERNATIONAL CLOUD ATLAS)」をもとにして行われていて、巻雲のうち雲のすじがほぼまっすぐで、曲がったりこぶがついたりしていないで毛状か繊維のように見える雲を日本名で「毛状雲」。俗称が「すじ雲」で国際名は「fibratus」。

青空に筆でスーッと筋を描いたような透き通った雲で、透き通って見えるのは高度8~13㎞付近という高いところにあり、氷の粒でできているためという。

下降しながら風向きによって巻いたようにもなるが、風向き、風速が変わらないとこのような直線状の雲になるんだとか。

国際名の「fibratus」はラテン語で「繊維のような」を意味しているそうだ。