善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

紅梅にメジロ

土曜日朝の善福寺公園は晴れ。日差しは暖かいが、風が冷たい。

 

上池では、文二らしいオスのカワセミの姿。

 

そんな文二を見ていると、満開となった紅梅にメジロの群れがやってきていた。

善福寺公園には、いつもカワセミの文二が定位置にしている当たりにウメの木が多く植えられている“梅ロード”があり、毎年、白梅が早く咲き、そのあとに紅梅が咲き出す。

白梅にはすでにメジロがやってきていたが、ようやく満開となった紅梅にも、蜜を吸いにやってくるようになったようだ。

ウメの原産地は中国の長江中流域、河北省の山岳部や四川省あたりといわれているが、日本に渡来したのは白梅が先で、8世紀ごろの奈良時代に中国から渡来し、一方の紅梅は9世紀半ばごろに渡来したといわれている。

「紅梅」の文献上の初出は「続日本後紀」承和15年(848年)正月21日条にあり、仁明天皇のころには内裏の庭に紅梅が植えられていたという。

清少納言も紅梅をめでていて、「枕草子」には、「木の花は濃きも薄きも、紅梅」とある。

木の花は、濃くても薄くても紅梅がよい、として、そのあとで「桜は、花びら大きに、葉の色濃きが、枝細くて咲きたる(桜は花びらが大きくて、葉の色も濃くて、細い枝に沢山の花が咲いているのがよい)としていて、サクラよりも紅梅を一番にあげている。

メジロも、その色の魅力にひかれてやってくるのだろうか。

 

ウメの蜜を吸うメジロに見とれているうちに、カワセミの文二が場所を変えてエサをねらっている。

向きを変えて水に突っ込もうかという態勢。

すばやくダイブして小魚をゲット。

たちまち飲み込んだ。

 

池をめぐっていると、セミの脱け殻を発見。

間違いなく去年の夏の名残だと思うが、まるで真新しい。

よくも風雪に耐えて残っていたものだ。

 

モズが首を伸ばしてエサを探していた。

 

下池に回ると、こちらでも首を伸ばしているカワセミ

それにしてもよく首が伸びるものだ。

どうやら若いオスのカワセミのようだが、このところ、いつも下池にいるメスのサクラの姿がない。

サクラは川(善福寺池を源流とする善福寺川)のほうに遠征しちゃってるみたいなんだが、サクラのいないスキをねらってやってきたのか、それともサクラを探してやってきたのか。