大晦日の土曜日朝の善福寺公園は曇り。日差しは弱いが風がなく、穏やか。
上池をめぐっていく。
池のほとりでアオサギがエサをねらっていた。
そばで、カルガモがジッとその様子を見ているのがおかしかった。
きっと好奇心旺盛のカルガモなんだろう。
下池に向かっていると、ヤツデの花にメジロがやってきていた。
お目当ては好物の蜜。
ヤツデは雄花の時期と雌花の時期があり、はじめは花弁と雄しべが伸びる雄花の時期で、やがて花弁と雄しべが落ちて雌性期の花になる。
花柱が伸びて広がっているみたいだから、今は雌花の時期のようだ。
雄花の時期も蜜が出るが、雌花のときにも密が溢れて出てくる。
メジロはそれをねらってやってくる。
下池のはずれの橋の下にはサクラらしいメスのカワセミ。
再び上池に向かっていると、川べりをハクセキレイがお散歩中だった。
上池に戻ると、目に飛び込んできたのが間近のアオサギ。
さきほどのアオサギだろうか、池のほとりのほとんど1mも離れてないところをゆっくり歩いている。
おかげでじっくりと観察できる。
よく見ると体も小さい感じで、クチバシも上はグレーで、下の方だけがオレンジ色だ。
成鳥のクチバシはもっとオレンジ色していて、目の上から後頭部の黒帯がはっきりしているのだが、こちらはボンヤリしている。
どうやらまだ世間知らずの幼鳥のようだ。
だから、すぐそばに人がいても平気なのだろうか。
急に口を開けてゲホッと何かを吐き出した。
消化できなかったペリットを吐き出したようだ。
ペリットは赤い色をしていたからエビの殻かなんかだろうか。
よく見ると、クチバシの中のヘンなところから赤い舌が伸びている。
いったいどんな構造をしてるのかと思ったら、アオサギの舌は折れ曲げたり、突起をつくったこりすることができるらしい。
これは舌骨といって、人間の場合は舌には骨はなくて喉のあたりに骨があってこれが舌骨で、咀嚼や嚥下を補助する働きをしているが、アオサギなどの鳥類では舌の中心を通って先のほうまで伸びているので、曲げることができるらしい。
エサを丸飲みするとき、飲み込んだものを戻さない役割があるんだとか。
いずれにしろ人間も鳥も、食べたものを飲み込むときは舌骨がそれなりの役目を果たしているようだ。
縄張りをめぐる争いか、2羽のカワセミが追っかけっこしていた。