金曜日朝の善福寺公園は曇り。スッキリしない空。風はなく、湿度が高い。
けさのカワセミは、上池では遠くに1羽がとまっていて、下池では鳴き声をあげながら目の前を飛んで行った。
きのうも見た母一人子一人のカルガモは、ヒナが一人立ちしようとしているのか、母親とは少し離れたところを移動中だった。
猛禽系の仲間のツミがいなくなったおかげで、このところ毎日のように見るようになった小型の鳥の群れ。
エナガがクチバシに何かくわえている。
まるでヒゲを生やしたみたいだが、脚の長い虫かなんかを捕らえたのだろうか。
薄緑色の三角の翅を持つアオバハゴロモ。
そばにいたのは幼虫。
ベッコウハゴロモの幼虫と同様、尾の端からロウ物質を分泌して束のように尻尾につけるのだが、ベッコウハゴロモと違ってロウ物質の粉末を全身にまとう。
幼虫はとまっている植物の茎にもロウ物質の粉末を付着させるので、茎は真っ白の粉まみれとなる。
ニイニイゼミの脱け殻。
やけに茶色っぽい。幼虫時代をすごした土の色に違いない。
セミは幼虫時代を土の中ですごし(ニイニイゼミで3~4年といわれる)、羽化のころになると土中から這い出してきて樹上などで羽化するが、ほかのセミの脱け殻はツルツルなのに、ニイニイゼミの脱け殻は泥にまみれている。
ニイニイゼミは湿った環境を好み、幼虫の体の表面もほかのセミと違ってザラザラしている。
それはどういうことかというと、上手に羽化するためのニイニイゼミの戦略なのだという。
体の表面がツルツルで乾燥していると羽化に失敗するかもしれない。そう悟ったニイニイゼミは、あえて水分の多い土の中を選んで泥が付着しやすいようにして、体を乾かないようにしているのだといわれている。
近年、都市部ではニイニイゼミが減少しているという。その理由は、土地の乾燥化が原因ではないかといわれているのだそうだ。
背中の黄色の斑点、頭部の黄色い縦筋、体の後ろの縁の黄色と黒のシマシマが特徴のキマダラカメムシ。
もともと南方系のカメムシだが、温暖化の影響か、東京あたりでもよく見られるようになった。