善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

コシアキトンボいっせい羽化の日

月曜日朝の善福寺公園は曇り。今にも雨が降りだしそうな天気。

 

公園に着くと、遠くの方で2羽のカワセミの幼鳥が並んでとまっている。

親がエサを獲ってくるのを待っているのだろうか。

急いで近くに行くと、1羽だけになっていた。

まだ全体が黒っぽくて、幼い感じでカワイイ。

きのう観察していた人によると、上池で巣立ったばかりのカワセミの幼鳥は、どうやら4羽と判明。

父と母を入れて6人家族。なかなかにぎやかだが、親にとっては毎日のエサ探しが大変だ。

1羽が待っていると、そこへ父親のB2くんらしいのがエサをくわえて飛んできた。

てっきり子どもにあげるのかと思ったら、父親はその子にはあげずに逃げていく。

「お前はさっき食べたばっかりだろ」とでもいってるのか、まだエサにあずかっていないおなかをすかせた別の子にあげたかったのだろう。

結局、別の場所に飛んで行って、そこで待っていた子にあげていた。

木陰でエサを待つ子どものカワセミ

 

そばに2羽のカイツブリ

このところ見なかったが、どこかに隠れていたのか、井の頭公園当たりから飛んできたのか。

 

けさはコシアキトンボのいっせい羽化の日みたいで、池の畔ではあちこちでヤゴからかえったトンボがジッとしていた。

まだ翅が十分にのびてない。

翅は立派になってもまだ全体に黄色っぽい感じ。

公園から帰るころに見たコシアキトンボは、かなり翅も乾いてきて飛ぶ準備が整ったところか。

 

遊歩道脇の手すりの下にチョウのサナギがぶら下がっている。

その形からするとジャコウアゲハのサナギのようだ。

近くには幼虫の食草であるウマノスズクサが生えているから、間違いないだろう。

ジャコウアゲハのサナギは独特の姿をしていて、別名オキクムシとも呼ばれている。

その体を枝などに細い糸でくくりつけている様子が、「番町皿屋敷」に出てくるお菊さんに似ているからというが、このサナギは上から吊り下げられたみたいになっている。

しかし、その造形が美しい。

 

葉っぱの上を、がに股のカメムシが逃げていく。

 

ジャノメチョウの仲間かな?

翅の裏側は薄茶色の地色に白線と大小のジャノメ(蛇の目)模様が並んでいる。

ヘビに擬態することで天敵をやりすごそうとしているのだろう。

 

ところで、先日紹介した水生植物のアサザの花。

いつも早朝だとまだ咲いてないが、きのうの日曜日に午前11時ごろ公園に行ったら、黄色い花を咲かせていた。

花びらの縁が細かく裂けて,まるでフリルみたいになっている。

 

トキワツユクサも咲いていた。

かわいらしい清楚な花。

しかし、猛烈な勢いで在来種を駆逐し勢力を広げている外来種という。

原産地は南アメリカで、日本には園芸品種として昭和時代の初期に渡来し、野生化した。

奇妙なのは、細い茎がグルグル巻きになって葉っぱを縛りつけているみたいに見えることだ。

茎は赤紫色で地面を這っていて、節々から枝や根を出しながら伸び広がり、長さは時には1mにもなるという。

茎があまりにも長すぎすぎるので、持て余してグルグル巻きになったのだろうか。

それほど生命力に満ちあふれているといいたいのか。

外来種だからと退治しようにもグルグル巻きだから引っこ抜くことはできないぞ、と宣言しているのか。

 

イタドリハムシ。

テントウムシそっくりの黒地に赤の斑紋がよく目立つ。

ハムシ(葉虫)の名前通りイタドリなどの葉を食べる草食の虫だが、肉食のテントウムシに擬態している。

ノコギリのような触角が痛そう。