善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

きのうのワイン+映画「マイ・フレンド・フォーエバー」

スペインの赤ワイン「グラン・サングレ・デ・トロ・レゼルヴァ(GRAN SANGRE DE TORO RESERVA)2016」

(写真はこのあとピーマンとナス、トマトの挽き肉はさみ)f:id:macchi105:20220119130006j:plain

フランスとの国境に近いバルセロナの近郊、ペネデス地方でワインを造り続けて140年以上の歴史を持つワイナリー、トーレスの赤ワイン。

1954年に誕生したトーレスを象徴するシリーズ、サングレ・デ・トロ。その格上シリーズで、カタルーニャの中でも地域を限定し、厳選したブドウを使用。サングレ・デ・トロよりも長い熟成期間を設け、地中海沿岸のカタルーニャらしさをより追求したワインという。

ブドウ品種はシラーとガルナッチャ。

 

ワインの友で観たのは、民放のBSで放送していたアメリカ映画「マイ・フレンド・フォーエバー」。

1995年の作品。

原題「THE CURE

監督ピーター・ホルトン、出演ブラッド・レンフロ、ジョゼフ・マゼロ、アナベラ・シオラほか。

 

2人の少年の深い友情を、ユーモアを交えながら描いたヒューマンドラマ。

米中西部の北、ミネソタ州の小さな町。両親が離婚し、母親と暮らす12歳の少年エリック(ブラッド・レンフロ)の家の隣に新しい住人が引っ越してきた。その家の子は11歳のデクスター(ジョゼフ・マゼロ)で、輸血が原因でエイズに感染していた。始めは戸惑い、敬遠していたエリックだったが、やがてデクスターと心が通い合い、友情が芽生えていく。

デクスターの病気を何とか治せないかと、エリックは雑草を煎じて飲ませたりしてエイズに有効な薬を探すも、失敗する。そのうち、ニューオーリンズで「エイズの特効薬が見つかった」というタブロイド新聞の見出しを目にし、2人はデクスターの母親(アナベラ・シオラ)に内緒で1000㎞も離れたニューオーリンズへ向かって川を下る旅に出るが・・・。

 

邦題の「マイ・フレンド・フォーエバー」は「ずっとぼくの友だち」といった意味だが、原題は「THE CURE」。

「CURE」は「治す、治療する、癒す」といった意味だから、「THE」がついて「治療法」「癒し方」といった意味になるだろうか。原題はよりストレートにエイズに焦点を当てている。

 

エイズは、現在ではさまざまな治療薬や治療法が開発されて適切な治療により症状をコントロールしながら普通の生活を送ることができるようになっているが、この映画が公開された当時は治療法のない、「死の病」というイメージが強かっただろう。

今も完治にいたるような特効薬はあらわれてないが、当時はより切実に新しい治療法や新薬が求められていて、治療法がないのなら、いかに患者を心と体の両面から癒すかも大切になっていたのだろう。

 

以前、がんや難病の子どもたちを対象にした緩和ケア施設の担当者の話を聞いたことがあるが、ホスピスについて次のように話していたのが今も心に残っている。

ホスピスは死んでいく場所ではありません。誰よりも懸命に生きている人たちがいる場所です」

きのうの映画は、2人の少年が友情で結ばれ、明るく楽しく懸命に生きている映画だった。