善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

有馬温泉 横尾忠則 あやしい絵

仕事で神戸に行ったついでに有馬温泉で1泊して帰る。

有馬温泉は4年前の秋以来で、泊まったのは「小都里(ことり)」という全8室の宿。f:id:macchi105:20210709084901j:plain

2014年オープンというから割と新しく、部屋は広々していて窓からの眺めもいい。

部屋数が少ないからか、とても静かで、サービスもしっかりしている。何よりいいのは料金がリーズナブルなこと。

銀泉のラジウム鉱泉がひかれていて、大浴場を45分間、貸し切りで楽しめる。f:id:macchi105:20210709084921j:plain

夕食はすぐそばにある姉妹館の「御幸荘花結び」で。f:id:macchi105:20210709084938j:plain

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翌日の朝風呂は、「御幸荘花結び」で金泉を楽しむ。

銀泉は透明だが、金泉は鉄分が多いためか茶色をしている。客が少ないからか、あるいは朝6時で早かったからか、入浴客はだれもいないから、こちらも貸し切りの気分。

 

朝食は「小都里」のラウンジで。f:id:macchi105:20210709085117j:plain

 

チェックアウトして神戸市灘区にある「横尾忠則現代美術館」へ。

阪急電車王子公園駅から歩いて数分のところにあり、兵庫県立美術館王子分室に併設されている。

横尾忠則展 学芸員危機一髪」という企画展が開かれていた。f:id:macchi105:20210709085145j:plain

2021年から2022年にかけて、国内外で開催予定の横尾忠則の大規模な個展に横尾忠則現代美術館の横尾作品が引っ張りだこだそうで、喜ばしい反面、約140点もの作品が収蔵庫から消えても果たして企画展は開催できるのか? 学芸員はパニック状態に陥ったんだとか。

そこで3名の学芸員が過去に企画した展覧会を振り返り、収蔵品の中からそれぞれの「推し作品」を集めたのが本企画展。

 

展示された作品のいくつか。

Swan Lake(1983年)f:id:macchi105:20210709085214j:plain

 

イルミネーション(四つの光)(1983年)f:id:macchi105:20210709085239j:plain

 

Devil Man(1999年)f:id:macchi105:20210709085300j:plain

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死者の洞窟(1985年)f:id:macchi105:20210709085336j:plain

 

現代の肖像(1991年)f:id:macchi105:20210709085403j:plain

 

キュミラズム・トゥ・アオタニf:id:macchi105:20210709085425j:plain

「キュミラズム」は「キュビズム」と「​ミラー」を組み合わせた造語で、窓外に広がる摩耶山麓の風景が不定形なミラーに映し出されている。

 

出会い頭(2001年)f:id:macchi105:20210709085446j:plain

 

スコタイの夢(2001年)f:id:macchi105:20210709085506j:plain

 

「戦場の昼食」(1990/2019年)に描かれていたカエル。f:id:macchi105:20210709085529j:plain

カエルが「SHOHAKU」「SHOHAKU」と鳴いているが「簫白」のことか。

 

その後は大阪に出て、昼は梅田の「阪急三番街」北館B2にあるフードコート「FUMEDA FOOD HALL」で「宮武讃岐うどん」。

 

お次は地下鉄・谷町四丁目そばの「大阪歴史博物館」で「あやしい絵」展を観る。f:id:macchi105:20210709085600j:plain

もともとは東京開催のときに観る予定だったが、コロナ禍で行けなかったため、江戸の仇をなにわで討つ気分。

ところが、一番見たかった上村松園の「焰」は東京会場のみの出品で観ることかなわず。ガックシ。

代わりに本展でもいろいろ発見があった。

まず「田中恭吉」の「焦心」「死人とあとに残れるもの」。

どれも小品だが、いずれも1914年(大正3年)の作品。心の奥底に迫ってくるものがある。

帰京して調べたら、田中恭吉は美術と文芸の両方に才能を発揮した人だったが、結核のため23歳で亡くなったという。余命幾ばくもないのを知ったゆえか、絵の中に「死と隣り合わせの一瞬の生」が輝いている。

 

ほかにも、島成園(「おんな」など)、秦テルヲ(血の池)など)、橘小夢安珍清姫)など)の作品が心に残った。