月曜日朝の善福寺公園は曇り。ときどき日が差すが、さわやかな朝。
巣づくり中のカイツブリはどうなったか。
きのうの朝は2羽でせっせと巣づくりに精を出していたが、けさは1羽が巣の上に座り込んで動かない。
ひょっとしてすでに産卵して抱卵が始まったのか!?
とすると、座り込んでるのはメスで、まわりを甲斐甲斐しく動き回っているのはオスだろう。
オスはときどき遠くに行ったりして、でも心配ですぐに戻ってくる。枝の補給も忘れない。
奥さんの出産に右往左往する人間の若いオトーサンにちょっと似てて、共感を覚える。
ハナショウブの違う種類も咲き出した。
水面に雲が映り込んでいる。
雲といえばけさも蜘蛛のほうのクモをよく見る。
きのう見た上顎の大きいアシナガグモか。
別の場所で、一直線に脚を伸ばしているのもさきほどのアシナガグモと同種のようだ。
こうやって自分の体の細さを利用して、葉っぱに身を隠して獲物をねらっているのだろう。
クモはなかなか戦術家。
トゲみたいな毛を生やしたクサグモか。
真っ白なクモ。
脱皮したあとの脱け殻じゃなさそうだし、とても小さいから子どものクモだろうか。
鮮やかな黒と黄色の模様のガガンボ。
キイロホソガガンボのようだ。
カのように見えるがもちろんカではなく血も吸わない。成虫は花の蜜や樹液を吸う。
善福寺公園の近くの区立公園をのぞくと、お茶の木にたくさんの幼虫。
何十匹といて、しかもうじゃうじゃという感じ。しかし、よく見ると好き勝手にうじゃうじゃと群れているのでなく、横並びに整列して葉っぱを食べている。
お茶の木や、ツバキ、サザンカなどの葉を食べるチャドクガの幼虫だ。
ボウボウの毛を生やしているが、あれは毒針毛で、うっかり接触したり飛散した毛が皮膚に付着すると激しい炎症を起こすことがあるという。ゾーッ。
しかし、チャドクガの幼虫についてはおもしろい報告もある。
1カ所に固まるのはチャドクガの若齢の習性で、数10匹が頭を揃えて並び、葉を食べる。ひとつの枝の葉を食べつくすと、まるで誰かが指揮でもしているかのように1列に並んで隣の枝に移動していくという。
また、何らかの刺激があると一斉に頭を上げ左右に振る行動をとるという。
その理由についてはさまざまな仮説があり、その1つに、同時に同じリズムで動くことで、体の大きな生物だと思わせ天敵を威嚇している、というのがある。
なるほど、だとすると、1匹だけでなく何10匹もが体を密着させて並んで葉っぱを食べるのも、大きい虫だと思わせる擬態のポーズなのかもしれない。
電信柱のてっぺんで、シジュウカラが盛んに鳴いていた。