善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

コアジサシ飛来!

金曜日朝の善福寺公園は曇り。朝方まで降った雨がやんだばかりで、水たまりがあちこちにできていた。

 

このところヤゴのヌケガラをよく見るようになった。

羽化したばかりのコシアキトンボ。f:id:macchi105:20210521085603j:plain

別の場所でも。f:id:macchi105:20210521085624j:plain

 

巣立ったばかりのシジュウカラの子どもが、親にエサをねだっていた。f:id:macchi105:20210521085647j:plain

最近よく見るヒメジャノメ。f:id:macchi105:20210521085708j:plain

やけに触角の長い虫。何という虫かと近づくと逃げられちゃった。f:id:macchi105:20210521085729j:plain

葉っぱの上にできているのは虫こぶか?f:id:macchi105:20210521085749j:plain

 

上池を半周して下池を1周。ふたたび上池に戻ると、池の上空を白っぽい鳥が旋回している。f:id:macchi105:20210521085814j:plain

コアジサシだ!f:id:macchi105:20210521085854j:plain

10年ほど前までは毎年、今ごろの季節になると飛来してきて、エサを獲る姿が美しくて見とれていた。このところまるで見なくなっていたが、再びやってくるようになったようだ。

上空を飛んでいる姿は、羽が長く、下から見ると白くて、一見するとカモメのようにも見える。

クチバシが黄色く見えるのは夏のコアジサシの特徴らしい。f:id:macchi105:20210521085912j:plain

上空を旋回しているうちに一瞬、ピタッと止まり、急降下してくる。

潜水時間は比較的長く、その点が飛び込んですぐに上空に飛び上がるカワセミとは違う。

コアジサシの場合、かなり高いところから速度を上げて飛び込むので、かなり深いところまで潜っていって、水中で魚を探したり追いかけたりしているのだろう。f:id:macchi105:20210521090034j:plain

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何度か急降下を繰り返し、やがて去って行った。

 

コアジサシは日本に夏鳥として渡来し、河川や海岸でコロニーを作り集団繁殖する。

絶滅が危惧される「絶滅危惧 II 類」分類されていて、冬の飛来地であるオーストラリアなどとの2国間渡り鳥条約にもとづいて、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」で国際希少野生動植物種に指定されているという。

 

コアジサシ保全のためのさまざまな活動が行われていて、東京・大田区昭和島にある下水処理施設「東京都下水道局森ヶ崎水再生センター」では、建物の屋上に人工の営巣地をつくり、コアジサシの保護活動を行っているという。

東京湾あたりで営巣していたコアジサシが、エサ場を求めて善福寺公園までやってきたのだろう。

 

夏の間、毎日会えるといいな。

なんて思いながらコアジサシを観察していたら、高い木の茂みの中からサンコウチョウの鳴き声が聞こえた。