金曜日朝の善福寺公園は曇り。朝方まで降った雨がやんだばかりで、水たまりがあちこちにできていた。
このところヤゴのヌケガラをよく見るようになった。
羽化したばかりのコシアキトンボ。
別の場所でも。
巣立ったばかりのシジュウカラの子どもが、親にエサをねだっていた。
最近よく見るヒメジャノメ。
やけに触角の長い虫。何という虫かと近づくと逃げられちゃった。
葉っぱの上にできているのは虫こぶか?
上池を半周して下池を1周。ふたたび上池に戻ると、池の上空を白っぽい鳥が旋回している。
コアジサシだ!
10年ほど前までは毎年、今ごろの季節になると飛来してきて、エサを獲る姿が美しくて見とれていた。このところまるで見なくなっていたが、再びやってくるようになったようだ。
上空を飛んでいる姿は、羽が長く、下から見ると白くて、一見するとカモメのようにも見える。
クチバシが黄色く見えるのは夏のコアジサシの特徴らしい。
上空を旋回しているうちに一瞬、ピタッと止まり、急降下してくる。
潜水時間は比較的長く、その点が飛び込んですぐに上空に飛び上がるカワセミとは違う。
コアジサシの場合、かなり高いところから速度を上げて飛び込むので、かなり深いところまで潜っていって、水中で魚を探したり追いかけたりしているのだろう。
何度か急降下を繰り返し、やがて去って行った。
コアジサシは日本に夏鳥として渡来し、河川や海岸でコロニーを作り集団繁殖する。
絶滅が危惧される「絶滅危惧 II 類」分類されていて、冬の飛来地であるオーストラリアなどとの2国間渡り鳥条約にもとづいて、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」で国際希少野生動植物種に指定されているという。
コアジサシ保全のためのさまざまな活動が行われていて、東京・大田区昭和島にある下水処理施設「東京都下水道局森ヶ崎水再生センター」では、建物の屋上に人工の営巣地をつくり、コアジサシの保護活動を行っているという。
東京湾あたりで営巣していたコアジサシが、エサ場を求めて善福寺公園までやってきたのだろう。
夏の間、毎日会えるといいな。