日曜日朝の善福寺公園は曇りのち晴れ。さわやかな朝。
きのう2羽いたキンクロハジロの姿がない。
とうとう北へ旅立っていったか。
上池のカワセミのオスが小魚をくわえて止まっている。
頭を上にしてプレゼントのポーズ。
しきりに鳴いている。メスを呼んでいるのか?
するとメスらしいのが飛んできて近くに止まった。
右側が小魚をくわえたままのオスで、左がメス。
求愛給餌をするのかなと期待してみていると、互いに背伸びのポーズをしたりするが小魚をあげることはない。
やがてメスのほうと飛び去っていき、オスもエサをくわえたまま別の方向に飛んで行った。
とすると、今のメスは結婚した相手ではなく、以前、メス2羽、オス1羽で三角関係?だったときの独り者のメスか?はてさて。
池をめぐっていると、さきほどのオスが依然として小魚をくわえたままでいた。
決して自分で食べちゃうことはなく、くわえたまま飛んで行った。
「愛するカワ子ちゃ~ん」と、どこまでも一途なオスよ。
今年初のクモ。
立派な網を広げていた。
まだちっちゃいからジョロウグモの娘ッ子か?
エナガが枝の向こうから「オハヨー」。
下池に向かう途中、きのういたマヒワを探すが見当たらない。
ひとときの休憩を終えて旅立っていったか。
下池を1周して上池に戻ると、さきほどのオスのカワセミだろう。くわえていた小魚は見あたらないから、無事にメスにプレゼントしたのかな?
カルガモが器用な格好で眠っている。
ムスカリが咲いている。
目の覚めるような紫色の花、キランソウ(金瘡小草、金襴草)。
名前の由来は諸説あり、ランに似た紫色の花を意味する「紫蘭草(しらんそう)」から転じたとの説もあれば、「き」は紫の古語で、「らん」は藍色の意味なので、花の色から名づけられたとの説、茎を地面に伸ばして群生するところから織物の金襴に見立てて「金襴草」が語源との説などがある。
諸説あるということはそれほど古来、親しまれてきた植物ということなのだろう。
花の美しさとは裏腹に、「イシャゴロシ(医者殺し)」とか「ジゴクノカマノフタ(地獄の釜の蓋)」という異名もある。
身近に生えている雑草でありながら薬草として利用されたので、医者にかかる必要がないというのでイシャゴロシ。
地面に張り付くように茎を伸ばす姿が地面に蓋をしているように見えるので、地獄の入口に蓋をして病人を通れなくする、つまり病人が元気になるというでジゴクノカマノフタ。
どちらもメデタイ名前とはいえる。
テントウムシかな?と思ったら、表面がツヤツヤしてないし、形がまんまるでなく楕円形をしていて、どうもテントウワシとは違う。
帰って調べたらクロボシツツハムシのようだった。
赤と黒の独特の模様がある寸胴体型のハムシ。
その体形から「ツツハムシ(筒葉虫)」というのだろうか。
それにしても、黄赤地に黒紋というのはいかにもテントウムシ、特にナナホシテントウなんかによくに似ている。
実はクロボシツツハムシはテントウムシに擬態している。
昆虫の擬態にはいろいろあり、天敵にねらわれないよう、ほかの強い昆虫に体を似せる例があるが、なぜ、かわいくて弱そうなテントウムシに擬態するのか?
かえって外敵が喜んで襲ってきそうに思えるが、テントウムシは敵に襲われると強い異臭と苦い液を相手に振りまく。だから敵はテントウムシを見ると「あいつは異臭と苦い液を出すヤツだから近づかないでおこう」となり、テントウムシの紋様は警戒色として機能している。
それを知ったクロボシツツハムシは、自分は異臭も苦い液も出さないかわりにテントウムシの模様だけまねて、敵をやりすごそうという作戦に出たというわけだ。
なかなかしたたかなクロボシツツハムシ。
ほかにも同じようにテントウムシに擬態する昆虫として、テントウムシダマシとかキボシマルウンカ(黄星丸浮塵子)などがいる。
帰り道、お寺(善福寺)の境内のサクラの木にたくさんのオナガがやってきていて、しきりに花の蜜を吸っていた。