月曜日朝の善福寺公園は曇り。風が強く、冷たい。
きのう1日雨と風で、公園には枝や葉っぱや花びらがだいぶ落ちていたが、水たまりはない。雨はさほど降らなかったか。
それが幸いしたのか、下池のカワセミのペアは、けさも盛んに穴堀りに精を出していた。
特にけさ熱心なのはメスのほうで、しばらく穴の中に入ったまま作業を続けている。
出てきたときはクチバシは泥まみれ。
すぐにオスが続いて穴の中に。
カワセミは、土の露出した垂直な土手や崖に穴を掘り、巣作りする。
天敵であるヘビなどに襲撃されない、増水時に水没しない、近くに小魚などのエサが豊富にあるなど、子育てに有利な場所を選んでいる。
しかし、都市化が進み、川や池もコンクリートで固められるようになって、自然の状態で巣作りできる場所は限られてきている。
そこで人工的につくられた水抜き用のパイプを利用して巣作りに励んでいるのだが、雨が降れば水が流れてきて、一緒に土砂も押し寄せてくる。
今回もカワセミは何度も穴堀りに励んでいるが、そのたびに雨が降って穴はしょっちゅう塞がってしまっている。
それでもめげないカワセミのペア。見ている方としてはガンバレーと応援するのみだ。
けさはあちこちでウグイスのさえずりも聞こえる。
一瞬だけ姿を見せてくれた。
シロハラは相変わらず威張ってる感じ。
オオシマザクラが咲いている。
ソメイヨシノはまず花が咲いて、そのあと葉っぱが出てくるが、ヤマザクラ系は葉っぱと一緒に花が咲くようだ。
ハナズオウ(花蘇芳)が咲いている。
スオウは日本においては古来、赤色染料として用いられていて、「延喜式」には「蘇芳染め」が載っている。もちろん、染料に用いるのは花ではなくて木質で、これを煎じて用いるが、フノリを混ぜると生血のようになって、歌舞伎の「忠臣蔵」の五段目、定九郎が口から血を流すところで使われたのが蘇芳紅だった。
あらかじめ卵の殻の中に蘇芳紅を入れたのを口に含んでいて 勘平が放つ鉄砲の音でこれをかみ砕くと、口中から紅の血があふれ出すという仕掛けを考え出したのが、江戸時代に活躍した初代中村仲蔵だった。
氷河期の生き残りといわれるミツガシワ(三槲)も咲き出した。
ミツガシワは日本を含め北半球の主として寒冷地に分布しているが、東京のど真ん中の、こんな場所に自生しているのは珍しい。
もともと約200万年前の氷河期にはミツガシワは北半球全体に分布していたといわれていて、今もまれに温暖な地域でも氷河期の「遺存種」として点々と分布しているようだ。
1つの茎が途中で枝分かれして2輪の花が咲く。それでニリンソウ。
先に1輪咲いてもう1輪は遅れて咲くのでまだつぼみだ。
上池のカワセミはオスが1羽だけだった。
メスは何処に?