土曜日朝の善福寺公園は快晴。風がないため余計に暑いが、木陰を歩くとホッとする。
木の幹にピタリと張りついているトンボのような虫。
近づくとツツツと横移動していく。ウスバカゲロウだった。
近づいてよく見ると、目が瑠璃色に輝いていて、なかなか魅惑的だ。
カゲロウというと、長い幼虫の期間を経たあと、成虫になると数時間から数日で死んでしまうはかない命の虫を連想するが、ウスバカゲロウは「カゲロウ」の名がついているもののカゲロウ目とは縁遠い昆虫で、独立したウスバカゲロウ目に属する。
幼虫は肉食の「アリジゴク」で、幼虫になってから羽化までは最長3年程度かかり、成虫になるとやはり肉食で2~3週間程度生存するという。
外見はトンボに似ていて、地域によっては「極楽トンボ」などとも呼ばれるらしい。
カゲロウというだけてあって、飛び方はヒラヒラと舞うように飛ぶ。それで“極楽”に見えたのだろうか。
変わった虫がいるなと思ってよく見ると、脱皮したあとの脱け殻だった。
そういえばきのう、このあたりでキマダラカメムシの幼虫を見た。
形がそれとそっくりだったから、おそらくキマダラカメムシの幼虫の脱け殻で、成虫になったのだろう。
それにしてもきれいに抜けたものだ。
カメムシは不完全変態で、サナギの期間はないものの、数回の脱皮をへて成虫になる。
マユミの木からぶら下がってジッとしているのは?
カマキリだ。
枝かなんかに擬態して、獲物が知らずにやってくるのを待っているのだろう。
なかなか見事な変身ぶりだ。
すぐそばにも別のカマキリがいた。
近づくと逃げていくところ。
別の場所で同じような姿勢でピタッととまった。
こちらもお見事!と声をかけたくなるほど。
センニンソウが咲いていた。
真ん中の雌しべが、まるでもう1つ別の花が咲いてるようだった。