善福寺公園めぐり

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エチオピア旅行記① ダナキル砂漠と北エチオピアの世界遺産周遊

1月10日(日)から22日(金)までの13日間の日程で北エチオピアを旅してきた。

とても一人ではいけないとツアーに参加。ユーラシア旅行社が新しく発表した新企画で、エルタ・アレ火山の溶岩湖、ダナキル砂漠といったアフリカ大地溝帯のまさしく“生きている地球”をめぐり、そのあと北エチオピア世界遺産都市を訪ねるという、一度の旅で大自然と古代宗教遺跡の両方をめぐる旅。しかも旅の最後には年に一度行われるエチオピア正教会の最大行事のひとつティムカット祭に参加するというおまけつきだった。

旅の仲間は総勢14人(何せ過酷な旅だから一度にこれだけの人数しか行けないらしい)。男性5人に対して女性9人。
夫婦参加は1組だけで、あとはみんな家族を日本に残しての1人参加。エルタ・アレ火山の溶岩湖を眼下に見るためには真っ暗な夜間に4時間かけて山登りをしなければいけないし、大地溝帯をめぐる旅では途中にトイレはなく、青空トイレで済ませなければいけない。「山登りなんてとてもムリ」「青空トイレはゴメン」と夫や妻に同伴をことわられた人が多かったようだ。
ただし、過酷な旅をいとわないだけに、参加した人たちは“旅の強者(つわもの)”ばかり。北極点・南極点の両方に行った(注=北極圏・南極圏ではない)とか、アフリカはもう10何回目とか、年に何回も旅行に行っていて今回のあとは下旬に南インドに行く、というような人ばかり。
添乗員は屈強な男性かと思ったら若い女性で、特に名を記すと井手麻美さん。テキパキしていて明るく公平、親切、トラブルにも機敏に判断して素早く対応し、頼もしい添乗員だった。

利用した航空会社はエチオピア航空。昨年4月、成田からアディスアベバまでの直行便が就航したとかで、成田からひとっ飛び、と思いきや、途中香港に寄港。日本からの客はそれほど多くはなく、香港でどやどやと客が乗ってきて満席でアディスアベバへ。
アフリカには中国企業がかなり進出しており、エチオピアでも道路や鉄道建設を中国企業が行っているとかで、その関係者が多く乗っている感じがした。

成田空港出発は20時15分、ボーイング787で香港着はおよそ5時間後、機外に出ることは許されず、1時間ほど止まって再出発。香港からアディスアベバまではおよそ10時間半で、アディスアベバ到着は11日8時30分ごろ。
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アディスアベバは標高2400mの高原都市。空港到着時は朝だったためか、日差しは強いが風は冷たい感じがした。

エチオピアはアフリカ最古の独立国として知られる。サハラ以南のアフリカではナイジェリアに次いで2番目に人口の多い国で、日本の3倍の面積に人口 約9,173万人(2013年、世銀 )。
首都であるアディスアベバは人口が500万人近く。とても車が多く(しかも日本車が多い)、渋滞も発生していたが、エチオピア全土の車の台数は500万台ほどで、そのほとんどがアディスアベバに集中しているという。
市内をめぐるとどこもビルの建設ラッシュ。これも手がけているのは中国企業だろうか。しかし、よく見ると建設途中で中断しているのも多かった。

到着後、午前中は市内観光。アディスアベバを一望できるエントット山に車でのぼり、考古学博物館で318万年前の化石人骨「ルーシー」のレプリカを見学。1974年にエチオピア北東部ハダール村付近で発見されたもので、人類の祖先といわれ、また、全身の約40%にあたる骨がまとまって見つかったという資料上の貴重さから広く知られている。
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昼食は博物館となりのレストランで。
エチオピアで初めてのビール。銘柄は「St, Georges」とかいった。エチオピアでいちばんメジャーなビール。旅行中ほかにも何種類か飲んだが、ちょうど乾燥期だったこともあってかどのビールも冷えていておいしかった。
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こちらは夜に飲んだ「RAYA BEER」。
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エチオピア国民食といわれる「インジェラ」を初めて食べる。左の巻いてあるのがそれ。
イネ科の植物であるテフの粉を水で溶いて3日かけて発酵させ、大きな鉄板で薄いクレープ状に片面だけ焼き上げて作る。本来は丸いまま広げてテーブルに乗せ、「ワット」と呼ばれる何種類ものおかずと一緒に端から手でちぎりながら食べるらしいが、旅行客には巻いて供するらしい。発酵させてあるので酸味が強い。最初はとても食べきれなかったが、食べ慣れていくうちにおいしくなった。
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この日はアディスアベバには泊まらず(結局、今回の旅ではアディスアベバ泊はナシ)、午後に国内線の飛行機(ボンバルディアのQ400型機で、74人乗りのプロペラ機。国内線の移動はすべてこのQ400だった)でエチオピア北部の町メケレへ。
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1時間ほどの飛行でメケレ到着は16時35分。こうして旅の1日、2日目が早くも終わる。
メケレ空港。
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