善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

不老ふ死温泉と十二湖の旅・下

日、月にかけていった不老ふ死温泉と十二湖の旅。
2日目は朝食のあと、8時にチェックアウト。
事前に「白神十二湖トレッキングプラン」を申し込んでいたので、朝8時出発で白神山地十二湖の周辺を散策する。送迎・ガイド付で1時間、2時間、4時間コースを選べるが、行ったのは2時間コース。紅葉が進んでいて、天気もよくて絶好の散歩日和。

十二湖は、世界自然遺産白神山地の麓にあり、青池、沸壺の池など33の湖沼群やブナの原生林に囲まれた癒しの森。スタート地点まで宿のバスで送ってもらい、そこでガイドさんと合流する。
待っていてくれていたのは青山さんという男性ガイドで、青森なまりが心地よい。一緒にブナ自然林と湖沼群を歩く。さすがにガイドさんがいると、つい見逃してしまうようなことにも大きな発見があって、楽しい。

最初に訪れた湖。王池だったか? なかなか美しい。
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次に訪れたのは十二湖で名高い「青池」。日が差すと池の色が青色に変わるというのだが、落ち葉が湖面を覆っていてよくわからない。最近は水の量が減ってきているのだとか。これも気候変動の影響か。
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白神山地の自然はたくましい。岩の上に木が生えていた。
白神山地青森県秋田県の県境に広がる130,000ヘクタールにおよぶ広大な山岳地帯をさす。このうち8000年ものあいだ手つかずの原生的なブナ林で占められている16,971ヘクタールが平成5年12月、ユネスコによる世界自然遺産に登録された。
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「沸壷(わきつぼ)の池」。神秘的な美しさに魅了される。
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このあたりで最古のブナだという。親木が枯れても次の木が生えてきて、命をつないできたのだとか。
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何ともユニークな形の植物。サラシナショウマ晒菜升麻、更科升麻)というキンポウゲ科多年草の実。「サラシナ」は若菜を茹で水にさらして山菜として食べたことに由来する。じゃあ「升麻」は?というと、もともと中国では薬草として利用され、生薬の名が「升麻」といって、それが日本に伝わったという。
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幹が三つ又に分かれている「三頭木」(さんとうぼく)。昔からマタギは三頭木は神が宿るので切ってはいけないと伝えたという。それで神様の木といわれているとか。
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崖山と緑色をした「鶏頭場の池」。
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帰りも十二湖駅まで宿のバスで送ってもらい、「リゾートしらかみ」で秋田に戻る。
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途中、車内で駅弁を食べようと思ったら車内販売の女性から「売り切れです」といわれギャフン。まだ昼前なのに。途中停車した駅でも売ってなくて、空腹のまま秋田駅へ。駅弁ブームというのは大都会だけの話で、もう駅で弁当を買う人なんていないのか。何もかも予約しないとダメな時代なのだろうか。

秋田着は13時31分。駅近くで「稲庭うどん(佐藤養助)」を食べる。
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食後は市内観光。
街を歩くとやっぱり人は少ない。夕方になって歩く人が多くなったなと思ったら、みんな高校生だった。

秋田県立美術館は新国立競技場問題で知らんぷりを決め込む安藤忠雄氏の設計。なるほど、彼らしい雰囲気。
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2階の部分屋上にプールのような水槽をつくり、向かいの千秋公園の借景と合わせて見事な風景を演出している。
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藤田嗣治の巨大壁画「秋田の行事」がなかなかの力作だった。
藤田自身は秋田出身というわけでもないが、秋田の実業家の平野政吉という人が藤田の作品の熱心なコレクターになり、交友を重ねていくうちできた作品。この絵を飾る美術館の建設計画もあったという。

明治35年から営業しているという老舗の菓子店「高砂堂本舗」。外観は和風で、中はアールデコ風。
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変わった時計があった。三角形の時計。はじめて見た。
実は振り子時計で、針が左から右に進むと、真ん中の数字が1つ進むのだという。
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秋田銀行本店本館。明治45年竣工の煉瓦造洋風建築で国の重要文化財。現在は「赤れんが郷土館」となっている。
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2階から見た内部の様子。
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夕食は駅近くの比内鳥専門店で、比内鳥づくし。
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その後は空路、東京へ。わが家に着いたのは10時すぎだった。