善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

十月大歌舞伎 義経千本桜

きのう(16日)は歌舞伎座夜の部を観るため銀座へ。
杮落としからはや半年。芸術祭10月大歌舞伎は「義経千本桜」の通し狂言
イメージ 1

入口には新潟の酒「八海山」の薦樽が高々と積み上げられていて、壮観。
何でもこれは“積み物”と呼ばれ、江戸時代にご贔屓衆が役者に贈り物したのを高く積み上げて景気づけしたことに由来する縁起物だとか。
そういえば現代劇の公演でも、会場入口あたりに花とか酒とかの贈り物が飾られてることがあるが、江戸の芝居の伝統にあやかっているのだろうか。

夜の部は「木の実・小金吾討死」「すし屋」「川連法眼館」。
出演はいがみの権太に仁左衛門佐藤忠信(源九郎狐)に菊五郎源義経梅玉ほか。

仁左衛門は右肩腱板断裂の治療のため11月、12月の公演は休むという。10月公演は右肩の痛みを押しての出演だが、まるでそんなことを感じさせない熱演ぶり。
出てきただけで華があり、様子がいい。しかもうまい。
歌舞伎というより人情噺を観ているみたいで、しかし決まるところはきっちり決めて、やぱり歌舞伎である。いつみてもホレボレする。

きのうは兄の我當秀太郎、息子の孝太郎も出ていて、片岡家総出演という感じ。我當は足が悪いと聞いていたが、たしかに歩き方は覚束なかったものの、元気そうで何より。
娘役の孝太郎がかわいかった。

菊五郎はたしか71歳。日曜日に見た李麗仙と同じ年だが、あちらは年相応の感じがしたが、こちらは実に若々しい。
何しろ役は狐忠信。飛んだり跳ねたりして、ケレンもたっぷり。以前見た猿之助の狐忠信はもっとアクロバチックだったが、年が違う。71であれだけの演技はスゴイ。さすが人間国宝

芝居の帰りに銀座4丁目交差点の「和光」の前を通ると、ちょっと変わったウインドウディスプレー。
まるでホントにそこにロンドンの風景が広がっている感じで、手前で男性が靴紐を結んでいる。
イメージ 2

JOHN LOBB (ジョン ロブ)というブランドの宣伝のようだが、イギリスで高級紳士靴を150年以上も作り続けてきた会社だとか。
昼間見たらまた変わった風景になっているだろう。

[観劇データ]
歌舞伎座新開場杮葺落
芸術祭十月大歌舞伎
2013年10月16日(水)夜の部
1階3列19番