小説というより長大な叙事詩を読む感じ。
テーマは帝銀事件。
連合軍というより米軍占領下の1948年(昭和23年)1月26日、東京・豊島区の帝国銀行(後の三井銀行、現在の三井住友銀行)椎名町支店で起こった毒物殺人事件。
60年以上たってもいまだに謎だらけのこの事件を、ピースは芥川龍之介の『藪の中』と、怪談話の百物語の手法で描いている。
テーマは帝銀事件。
連合軍というより米軍占領下の1948年(昭和23年)1月26日、東京・豊島区の帝国銀行(後の三井銀行、現在の三井住友銀行)椎名町支店で起こった毒物殺人事件。
60年以上たってもいまだに謎だらけのこの事件を、ピースは芥川龍之介の『藪の中』と、怪談話の百物語の手法で描いている。
山科の藪の中で、ひとりの男の刺殺体が発見される。その事件を巡って、目撃者や殺した男、殺された男の妻、巫女の口を借りて殺された男の死霊がそれぞれ証言する形で物語が進んでいくのが『藪の中』。それぞれの言い分は食い違っていて、事件の真相は明かされない。