「まえがき」で筆者は言う。
17年間姿をくらましていたオウム事件の逃亡犯がまるで「別人」の顔で逮捕された。われわれにとっては交番の掲示板や銭湯に張り出された手配書の「あの顔」こそが本人と思っていたのに、「別人」になったあの顔を見てひどく驚いた。
いったい「本人」とは何だろうか?
17年間姿をくらましていたオウム事件の逃亡犯がまるで「別人」の顔で逮捕された。われわれにとっては交番の掲示板や銭湯に張り出された手配書の「あの顔」こそが本人と思っていたのに、「別人」になったあの顔を見てひどく驚いた。
いったい「本人」とは何だろうか?
たしかに、別人(つまり南氏)が本人になったら、それだけでなく別人が本人の口調をまねて本人が言うだろうことを勝手にまくしたてたら、本人の言うことと別人の言うことの、どっちを信じたらいいのか?と思いたくなるかもしれない。
いや、本人以上に別人のほうが本人っぽかったら、本人が知らない本人らしさ(いい意味、悪い意味も含めて)が、そこからにじみ出てくるかもしれない。
いや、本人以上に別人のほうが本人っぽかったら、本人が知らない本人らしさ(いい意味、悪い意味も含めて)が、そこからにじみ出てくるかもしれない。
同じように「本人になりきる」芸術家として森村泰昌氏がいるが、あちらは芸術なのに対して、こちらの南氏はどちらかというとおふざけっぽい。そこがまた安心できるところでもある。
ちなみに、南伸坊氏が本書で「本人」になったのは以下の74人。カンドーするほど似ている人もいれば、それほどもない人もいるが、“本人の弁”はどれも秀逸。
ついでにいえば「あとがき」に本人術の心得が伝授されていて、「顔をキャンバスに似顔絵を描く」のが本人術の要諦だそうだ。
写真撮影の照明器具も卓上スタンド1本で、“安易”な作り方のほうがケッサクは生まれるのではないか。カメラマンは奥さんの南文子さん。
もともとはカラーかもしれないが、本書はすべてモノクロ写真で、これも成功している理由に思える。
写真撮影の照明器具も卓上スタンド1本で、“安易”な作り方のほうがケッサクは生まれるのではないか。カメラマンは奥さんの南文子さん。
もともとはカラーかもしれないが、本書はすべてモノクロ写真で、これも成功している理由に思える。
登場する74人は以下のとおり。
松田聖子/荒木経惟/篠山紀信/ヨーコ・オノ/草間彌生/山下清/スティーブ・ジョブズ/ワンチュク国王/猫ひろし/ウッディ・アレン/糸井重里/吉本隆明/鶴見俊輔/福岡伸一/田中直紀/内田裕也/由紀さおり/橋下徹/菅直人/鉢呂吉雄/枝野幸男/野田佳彦/前原誠司/仙谷由人/斑目春樹/孫正義/伊集院静/長友佑都/澤穂希/島田神助/斎藤祐樹/仁科亜季子/マツコ・デラックス/池上彰/水嶋ヒロ/金正恩/渡部陽一/白川方明/宮里藍/菅伸子/鳩山由紀夫/鳩山幸/鳩山邦夫/琴光喜/玉置浩二/舛添要一/坂本龍馬/浅田真央/キム・ヨナ/スーザン・ボイル/タイガー・ウッズ/蓮舫/ダルビッシュ有/姜尚中/金正男/勝間和代/ヒラリー・クリントン/茂木健一郎/櫻井よしこ/石川遼/白露山/バラク・オバマ/麻生太郎/星野仙一/朝青龍/ペ・ヨンジュン/パンダ/ダライ・ラマ14世/藤原正彦/リリー・フランキー/石原慎太郎/浅野史郎/黒川紀章/吉田万三(最後の4人は07年の都知事選候補者)。
松田聖子/荒木経惟/篠山紀信/ヨーコ・オノ/草間彌生/山下清/スティーブ・ジョブズ/ワンチュク国王/猫ひろし/ウッディ・アレン/糸井重里/吉本隆明/鶴見俊輔/福岡伸一/田中直紀/内田裕也/由紀さおり/橋下徹/菅直人/鉢呂吉雄/枝野幸男/野田佳彦/前原誠司/仙谷由人/斑目春樹/孫正義/伊集院静/長友佑都/澤穂希/島田神助/斎藤祐樹/仁科亜季子/マツコ・デラックス/池上彰/水嶋ヒロ/金正恩/渡部陽一/白川方明/宮里藍/菅伸子/鳩山由紀夫/鳩山幸/鳩山邦夫/琴光喜/玉置浩二/舛添要一/坂本龍馬/浅田真央/キム・ヨナ/スーザン・ボイル/タイガー・ウッズ/蓮舫/ダルビッシュ有/姜尚中/金正男/勝間和代/ヒラリー・クリントン/茂木健一郎/櫻井よしこ/石川遼/白露山/バラク・オバマ/麻生太郎/星野仙一/朝青龍/ペ・ヨンジュン/パンダ/ダライ・ラマ14世/藤原正彦/リリー・フランキー/石原慎太郎/浅野史郎/黒川紀章/吉田万三(最後の4人は07年の都知事選候補者)。