善福寺公園めぐり

善福寺公園を散歩しての発見や、旅や観劇、ワインの話など

2010-03-05から1日間の記事一覧

等伯最晩年の物語

ついに等伯最晩年の物語でーす! 今回の展覧会には等伯の最晩年の作品がいくつか出展しています。 「竹林七賢図屏風」は1607年、等伯69歳のときの作。 「日通上人像」は1608年の作。日通上人は京都・本法寺の住職で、 等伯とは長きにわたって交友があった人…

長谷川等伯物語 第7回 佳境

--- ハセトー物語もいよいよ佳境へ。 きのうの続きは今日の続き、第7回。 1599年、等伯60歳のときに描いた「仏涅槃図」も必見です。 息子の久蔵の7回忌に描いたもので、表装も含めると高さ10mの超大作。 見るときは首が疲れそうです。 前年の98年、秀吉が6…

波瀾万丈 長谷川等伯(ハセトー)物語・その6

波瀾万丈ハセトー物語・その6 智積院障壁画が完成したのは1592年ごろ、等伯53歳ごろのときです。 ところが、完成を喜んだのも束の間、等伯の片腕であり、 後継者としても期待していたセガレの久蔵が26歳の若さで夭折してしまうのです。 そればかりではあり…

「ハセトー物語」第5弾

「ハセトー物語」第5弾。 目の上のタンコブ、狩野永徳がこの世を去った翌年、 ついに等伯にウレシイ知らせが。 秀吉が溺愛した長男鶴松がわずか3歳で死に、 弔うために建てた菩提寺(現在の智積院)の障壁画制作という、 一大事業をまかされるのです。何でも…

「等伯物語」第4話。

空想冒険活劇「等伯物語」第4話。 京に上った等伯がめざしたもの、それは自らも一派を築き、 狩野派に追いつき・追い越すことではなかったでしょうか。 はじめはそんな気はなかったかもしれませんが、京の都は刺激的すぎました。 出張で歓楽街に繰り出すキー…

等伯第3弾

等伯第3弾! 等伯が絵師として活躍した時代は、下克上の戦国時代。 御用絵師をめざす絵描きたちとて同じこと。 自分の出世は自分のウデで勝ち取るものだったようです。 それは「町衆」に代表されるように、 やがて有力町人が武士に負けない力を持っていく時…

等伯展の見どころ2「信玄像のナゾ」

今回の回顧展には肖像画の傑作もいくつか出展されます。 その1つが武田信玄像です。 これも重文で、この絵は3月7日までの限定出展なので、 私たちは運よく見ることができます。 武田信玄といえば、誰もが思い浮かべるのが教科書に載っているあの肖像画で…

等伯展の見どころ・その1

今度の展覧会は没後400年を記念した大回顧展。 おそらく空前絶後でしょう。 「信春」と名乗った七尾時代の画業初期から、 上洛後、画壇に地位を占める晩年まで、その生涯をたどっていて、 仏画、障壁画、水墨画などあらゆるジャンルの等伯画を結集しています…